ロルフィングハウス フェスタ FESTA

かたく閉じられた手、かたく編み込まれた思い。

自分のこどものことを眺めていたら、

手と口について考えていました。

ヨガの先生のDavidが、

ボディマインドセンタリングの考えでは、

「こどもは内臓の動き、感覚に従う」

「内蔵の動きが、脊柱の動きをつくっていく」

と教えてくれたことがあります。

こどもは、何か動くときに、

意志があって、それから動いているのではなく、

環境から入ってくる刺激に対して、

すごく単純なルールの反応を繰り返しています。

こどもは生後3日ほどすると、

母親の乳首のにおいを嗅ぎ分けて、

そこに口を運びます。

「おなかが空いたから、お母さんのお乳を吸おう」

などという意志はありません。

ただただ自動的に反応しています。

その乳首の触覚刺激により、母親の母乳づくりは促進され、

少しずつ適切な量の母乳が出てくるようになります。

さらに、他人の信頼に関わるホルモンの「オキシトシン」は、

この肌の接触刺激によって分泌が促進されます。

つまり、こどもは意志もなく、自動的に乳首に口を運び、

それに吸い付き、母乳を自分の体内へと入れます。

そのこどもの自動的なはたらきをきっかけにして、

母乳が今のその子に必要な分つくられるようになり、

母親は腕の中の自分のこどもを信頼して、

その子を守って育てていこうと思うようになります。

こどもが、わたしを母親にしていってくれているのです。

けど、そんな意志はこどもにはありません。

ただ単純な反応を繰り返しているだけです。

生まれたばかりのこどもは、母親とは分かれていません。

こどもが母乳を飲むということは、

他者である母親から母乳が流れこむのではなく、

自分の中で起きるできごとなのです。

もっと正確に言うと、

その頃は「自分」という存在はなく、

世界も存在していません。

自分も世界も何も分けられていなくて、

あいまいにゆらいでいるだけです。

そこから、はじめての他者としての「母親」、

何かをして、同時に何かを受ける「自分」との

分離がはじまります。

母乳を自動反応でからだの中に入れ、

それが管を通って、自分に必要なものは留め、

不必要なものはこう門から排泄します。

ただ口の中から入り、管を通り、おしりから出ていきます。

その一連の内臓の管の動きに、こどもは従います。

うんちをする直前などは、腸のぜん動運動に従い、

全身をくねくねと動かします。

(こどもの動きには、こういった予兆が見られます。)

そうやって、一本の管に入っては出ての流れを繰り返し、

それに伴ったくねくね、うねうねした動きをし続けるこどもは、

まるで海の中の原始的な生物のようです。

水の中は浮力があるので、空気中にいるよりも

重力の影響を受けにくいのですが、

ぼくらは魚たちとは違って、

重力の影響を受けながら生活しています。

なので、自分のからだを内臓の動きに合わせて動かしていると、

からだを支える骨格、とくに脊柱に刺激が入ります。

そうやって少しずつ魚たちが、陸に上がっていったように、

からだを支える骨格がしっかりとしてきます。

重力にからだが適応していっているのです。

今のぼくのこどもは、ちょうど魚のようです。

こどもも魚も、動きのはじまりは、口です。

世界と最初に出会う場所、世界を感覚するところは、

手ではなく口です。

手(足も含みますが)は、内臓の動きに反応して、

背骨がくねくね動いたときに、たまたまそれに付随して動きます。

でんでん太鼓のひものようです。

なので、手の動きはとにかくランダムです。

顔にできものができてかゆくても、

手を使って器用に掻くことはできません。

たまたまランダムに手が動いていて、

自分の顔のあたりに当たると、それを不器用に動かし、

掻いている「ように」動かします。

たまたま手が口元に行くと、母親の乳首だと思いしゃぶります。

しかし、舌への母乳の刺激がないので、

それは「求めているものではない」と判断して、

すぐにしゃぶるのをやめます。

今は、口から世界をむかえにいって、

そこで出会ったものをしゃぶり、

母乳が出るとそれを継続し、出なければそれをやめます。

とても単純なルールの反応です。

そうやって、他者、自分、世界がゆるやかに分離していきます。

手がランダムに動き、自分のからだを叩いて痛かったり、

掻いたら気持ちよかったり、しゃぶったら何も出てこなかったり、

とにかくたくさんの環境との関わりの中で、

様々なフィードバックをもらいながら、

自分のからだの輪郭がわかってきます。

自分と自分ではないものの「境界」がはっきりしてきます。

自分のからだのアウトラインが縁取られていき、

「自分という感覚」が立ち上がってくるのです。

何も分離していなかったところから、

自分というかたちが浮かび上がってきます。

それに伴って、「意志」も芽生えるようになってきます。

「自分」という認識と、「意志」は同じ頃に現れてきます。

意志が芽生えると、意志と関連する「手」が自由に動き、

手で口にものを運び、それをしゃぶります。

口に入れる動きが「洗練」されていきます。

なぜ「意志」と「手」が関連するかというと、

動きは口からはじまりますが、

口は、自分のこと全てをしゃぶることはできません。

腕を口でなめることは可能でしょうが、

足は難しいですし、顔、背中となると不可能です。

眼、耳、鼻は、口に何かを入れるための補助です。

手もその補助なのですが、手は空間を移動できます。

動き回って、自分をなでます。

「なでた自分」と、「なでられた皮膚感覚」が一致して、

自分のからだの輪郭がなぞられたことによって、

そこに自分が現れてきます。

先に書きましたが、意志は自分がなければありません。

そうでなければ、ただ反応しているだけです。

意志には自分が必要で、

自分を感じるためには手が必要です。

そういうことで、意志と手は関連しています。

口に何かを入れるために、手は使われはじめますが、

それが今度は視覚と結ぶついていきます。

眼でとらえた視覚情報と、口の中でしゃぶった皮膚感覚を対応させ、

「かたち」を学んでいきます。

実際に、脳の中では、視覚と触覚は相補的な関係になっています。

どうしても僕らは、手が重要だと信じていて、

すぐに手に頼ってしまいます。

スポーツ初心者の、手の力の入れ具合、

手だけに頼りきったからだの動きを見ると、

それはわかりやすいと思います。

それは「〇〇したい」という意志が強く出すぎて、

(例えば、「バットでボールを遠くに打ち返したい」など)

それとつながっている手が主役になってしまいます。

漫画家の井上雄彦さんのバガボンドの最新巻に、

「手がないものと思って剣を振る」というシーンが出てきます。

意志が出すぎると、動きは読まれやすくなり、

からだの動きもかたくなります。

手と意志はつながっているので、

それを忘れて動きなさい、と。

今、眺めている自分のこどもは、

意志を伴った手の動きはほとんどありません。

最近ようやく、「にぎる」ことをよくします。

自分の姿勢、もっと言うと自分という存在を、

安定、保持するためににぎりはじめています。

そのうちに、もっと手が主役になって、

意志ができあがってくるんだと思います。

ぼくの手を眺めてみると、なんだかがちがちになっていました。

きっと考えすぎて、意志、意味、意図で

がんじがらめになっているんでしょう。

気が付くとぼくらは、手を使いすぎてしまいます。

それには、「〇〇してあげたい」とか、

「必ず〇〇しなくてはいけない」など、

意志が込められているからしょうがないのですが、

手をかたくかたく、そしてあたまをかたくかたく、

そしてからだもかたくかたくしています。

たまには自分の手をじっくりと眺めてみると、

かたくしている自分を見つけられるかと思います。

もっと自分のこどものように、意志に縛られず、

やわらかな手で、ロルフィングできたらいいなと思いました。




Yuta

( Posted at:2014年8月23日 )

服を選ぶ楽しさと、自分に似合ったからだについて。

ロルフィングでしていることと、

スタイリストさんがしていることを、

近くに並べて眺めていると、

なんだか見えてくるものがあります。


ある人がスタイリストさんに相談に来ました。

「ファッションのことがよくわからなくて、

 どういう服が自分に似合うのかわからないんです。」

スタイリストさんは、

「必ずその人に似合う服があるので、

 一緒に探していきましょうね。」

と、やさしく答えてくれました。


まずスタイリストさんは、いろいろなスタイルの

服を着てもらうことにしました。

そうすることで、スタイリストさんも

どんなスタイルが似合うのかが、

おおまかに把握できます。


そうして、だいたいの方向性が決まってくると、

もっと個別のパートを掘り下げていきます。

パンツよりもスカートが似合うとわかったとしても、

スカートにもいろんな形や色の種類があります。

何回も何回も試してみます。

それに合わせてトップスもいろいろと試行錯誤をします。

靴も決めないといけません。

小物もセンスがいいのが必要です。


だいたいまとまってきましたが、

まだ足りないものがあります。

それに似合う髪型や、メイクです。

顔周りの雰囲気が変わると、

全体的な印象も変わります。


スタイリストさんと相談をしながら、

その人の好み、意見を聞きながら服を決めてきましたが、

「なんとなく自分に似合った服」がわかってきたようです。

一方的に、スタイリストさんが決めたわけじゃなく、

対話をしながら、いろいろ試してきたおかげでしょう。


さて、似合う服も決まり、それに合わせて髪型も、

メイクもそろえてきました。

でも、まだまだ足りないのがあります。

「全体的な雰囲気」です。


服も似合うものを選んだ。

小物もばっちり、髪型もメイクも大丈夫。

でも、それを実際に全部着てみると、

「かなりいいんだけど、あとちょっとなぁ」

という印象になりました。


そこで「全体を見ながらの微調整」です。

すこしだけスカートの丈を短くしたり、

トップスのボタンを開けてみたり、

メイクをほんのすこし明るくしたりすると、

「おお」というポイントがあります。

それが大事なところです。


どんなに高価な服を買っても、

どれだけ有名な美容師さんに髪を整えてもらっても、

思い入れのある小物を使ってみても、

「全体のバランス」がとても大事になります。

そこがきちんと取れていれば、

例え安い服だけを選んだとしても、

「その人に似合った、その人をうきうきさせ、

 その人をより明るくする」ファッションになります。


ぼくのしているロルフィングもそれに似ています。


ロルフィングでからだを整えていくときに、

1番大事にしていることは「統合」です。


施術をする人が、

いくら素晴らしいテクニックを持っていても、

どれだけ最新の知識を持っていたとしても、

「似合っていない、無理のある」姿勢になったり、

「あとちょっとなぁ」となっては、すこし残念です。


ロルフィングは、時間をかけながら、

来ていただいた方と相談をしながら、

「その人に似合うからだ」を試行錯誤していきます。

そして、10回のセッションをしていくと、

なんとなく自分のからだがわかってきます。

「ぼくたちロルファーがいないと、何もできない」

とはなりません。


すこし自分のからだがわかってくると、

楽しくなってきます。

そうすると、自分でいろんなことを試すようになります。

立つときの重心を変えてみたり、

座るときの頭の位置を微調整してみたりして、

「おお、今の感覚は、かなり楽だなぁ」

と、自分のからだがよろこぶ、よりよい状態を探求しはじめます。

そうなると、さらにどんどん心地のよい、

気分もわくわくしてくるからだになってきます。


「ファッションのことはわからない」

と、服に全く関心を持たない人もいますが、

「自分に似合う服」がわかってくると、

違う世界がひらいていく感覚を持つと思います。


ロルフィングもそんな風に、

「痛いけど、どうしていいかわからないから放っておく」

と、自分のからだに無関心だった人が、

からだと向き合っていく楽しさを知ってもらえる

入り口のドアになれたらいいなと思います。




Yuta

( Posted at:2014年8月22日 )

好きとシンプルの関係。

最近、「小さな差異がわかる」ことについて考えます。

ぼくの周りには、感性が豊かな人がとても多いので、

いろんな分野の小さな差異がわかる人がいます。

コーヒーを飲んだだけで、コーヒーの豆の種類がわかったり、

お酒を飲んだだけで、どこの蔵のものか教えてくれたり、

少し頚椎を触っただけで、腰の辺りの変化を感じたり。

その感性はどこから来ていてるのでしょうか。

ぼくとしては、それは「好き」と関係しているように思います。

コーヒーならコーヒー、お酒ならお酒、

そして頚椎なら頚椎のことが「どれほど好き」なのか。

ひとは好きなことには、時間を忘れて夢中になります。

そうやって1つの分野を浴びるほど探求していくと、

そのうちに「差異」がきめ細やかになっていきます。

夢中の世界の中で、感性が浮かび上がってくる。

感性は、生まれつきじゃなくて、

育てていくもの。

そのきっかけは、好きかどうか。

30歳になって、どれだけ自分の周りに好きなものが

あるのか考えました。

ただ好きなものを、好きなだけする。

シンプルなのですが、どうもそれが遠回りする。

生まれたばかりの自分のこどもを眺めていると、

ときにはっと気づくことが多いです。

大人になっても、シンプルでいられたらいいのですが、

複雑さが複雑さを呼んできます。

好きなものを、好きなだけする。

そうすると、差異があいまいに滲むのではなく、

なめらかに感覚されてくる。

そのためにはシンプルな自分。

こどもからまた1つ教えてもらいました。




Yuta

( Posted at:2014年8月12日 )

神戸での出張ロルフィングについて。

神戸では2年半ほどロルフィングをしてきましたが、

山形に拠点を移してからも、2ヶ月に1度ほどのペースで

出張のロルフィングをしていこうと思います。


自分のロルフィングを必要としてくださる方のためも

もちろんなのですが、僕自信が神戸の街が好きで、

たまには帰りたいという理由もあります。笑


基本的には、10シリーズを受けていただいた方の

「メンテナンス」セッションがメインです。


下にはその詳細を載せましたので、ご覧になってください。

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神戸出張2ページ目.jpg


現在の予約の状況です。(8月9日現在)


5日(金) 西本クリニック(場所

①  9:00-11:00 ○
②11:00-13:00 ×
③13:00-15:00 ×
④15:00-17:00 ○

6日(土) 旧 Rolfing House festa

①  9:00-11:00 ×
②11:00-13:00 ×
③14:00-16:00 ×
④16:00-18:00 ○
⑤18:00-20:00 ×

7日(日) 旧 Rolfing House festa

①  9:00-11:00 ×
②11:00-13:00 ×
③14:00-16:00 ×
④16:00-18:00 ×
⑤18:00-20:00 ×


予約可能な枠は、残り3枠です。


予約をされる方は、日にちと場所を確認していただいて

ご連絡ください。


神戸でまたロルフィングできることを楽しみにしています。




Yuta

( Posted at:2014年8月 9日 )

山に聞いてみる。

アカオニデザインの小板橋さんと、そのお友だちと、

山伏さんに案内してもらって、山を登ったり、探検したりしました。




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登ったのは「湯殿山」。




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こういうところを歩くの好きです。

うまくは言えないですが、「元にもどっていく」感じがあります。




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小板橋さんと山伏さん。




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法螺貝を吹いてくれる山伏さん。




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「御沢駆け(おさわがけ)」という山伏の修行。




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岩に神を感じる。




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さすが山伏さんは、手を使わずに

ひょいひょいと駆け上がっていきます。




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2つの滝。




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滝の前が1番滑ります。




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この後、滝修行もしました。

からだのラインに滝の流れを抜いていくと

これがまたなんとも心地がいい。




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「出羽三山神社」の入り口。

明治政府の「神仏習合」のために、「権現」の字が消されています。

※権現:仏が神の姿で現れたもの




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階段。




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国宝の五重塔。




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途中で「荒澤寺」にも寄りました。




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まっすぐな道。




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案内してくれた山伏さんに感謝。




山と近くにいれて、山とお話をすることもできて、

山形に来て、よかったなと思いました。




Yuta

( Posted at:2014年8月 3日 )

山形でのロルフィングについて。

山形でロルフィングを受けていただく方のために、

その案内をここにまとめておきます。


少し長いですが、僕自身のロルフィングに関する考えも書かせて

いただいてるので、最後まで目を通してもらえたらと思います。




1、基本は「訪問」をさせていただきます。


神戸では場所を構えてやっていましたが、

山形では「訪問」を基本にやっていきたいと思います。


山形は、神戸に比べると、マンションなどに住んでいる方よりも、

一軒家のお家に住んでいる方が多いと思います。


僕の実家もそうですが、一軒家には、ベッドを持っていって、

それを置かせていただくだけの部屋やスペースがあるかと思います。


ロルフィングという聞き慣れないボディワークを受けるのは、

住み慣れたお家の方が受けやすいのかなと考えました。


もちろん、中にはそんなスペースがない方がいらっしゃったり、

自分の家の中に人が入ることに抵抗を感じる方もいるかと思うので、

その場合はお気軽にご相談ください。


お互いにとって、「リラックスして」セッションできる環境を、

一緒に考えられたらと思います。


なお、今後ずっと訪問が続くとは限りません。


ロルフィングをするのに、とても心地がよい場所を見つけたら、

そこでセッションをしていく可能性もあります。




2、セッションの時間は「2時間」くらいです。


僕はロルファーの中では、セッションの前後によくお話を

させていただく方だと思っています。


からだのことはもちろんですが、他愛のない話でも、

いろいろとお話するのが、僕にとっては大切な時間です。


それは僕自身、来てくださる方を「治したい」というよりも、

「知りたい」という思いが強いというのがあります。


10シリーズで10回もロルフィングをさせていただくと、

受けていただいている方が、「今まで知らなかった自分」を

見つけることが多くあります。


最初のロルフィングを受ける動機が、「腰が痛い」や、

「肩を挙げる時に違和感がある」というものでも、

10回が終わる頃には、そんなからだの不調は改善し、

それに悩んでいたことすら忘れて、

自分の無意識のクセや、動き方のパターンを発見しながら、

自分のからだと会話できるようになっていきます。


「からだにとって何が心地よくて、何が避けたいものなのか」


素直にからだに聞いてみて、ゆっくりと耳を澄ましていると、

からだはどうすればいいのか教えてくれます。


そんな時間を大事にしていただきたいので、

ゆったり2時間ほど予定を空けておいてください。




3、ロルフィングは「10シリーズ」が基本ですが、

     「単発」もさせていただきます。


ロルフィングは、からだの特定の部分(例えば、腰)に原因を探し、

それを一瞬で取り除き、治療するものではありません。


からだ全体の構造を眺めながら、その構造の中に、

力が過度にかかって「負担」になっているところや、

力、エネルギーの流れが「停滞」しているところを探し、

それらを改善していきます。


川の流れで言うと、


川のカーブが急すぎる場所に、いつもよりたくさんの水が流れこむと、

そこは氾濫するでしょう。

これが「負担」です。


川の流れをよくよく観察していると、木の枝やゴミが溜まっている

場所があります。

それが「停滞」です。


川全体の構造が変化すると、

水が溢れて洪水が起きることも少なくなり、

ゴミが溜まっているところを見つけることもなくなってくるでしょう。


流れは流れるほどに、自分をきれいにしながら自分を支えます。

自然には、「自らを癒やし、支える」はたらきがあるのです。


ロルフィングは、「からだという自然」が本来持っているはたらきを、

10回のセッション(10シリーズ)を通して引き出します。


それにはどうしても時間が必要です。


10シリーズを受けていただいて、無理なく、からだの構造を

整えていくのが理想です。


とは言うものの、遠方にお住いだったり、10回通うだけの時間的、

そして金銭的な余裕がない方もいらっしゃるかもしれません。


そういう方は、お気軽に「単発」で受けてみてください。


からだは1度だけのセッションでも、大きな変化を見せてくれます。




4、「体験」もしています。


日本国内で、ロルフィングをしている人は、

100名を超えたほどしかいません。

(認定ロルファーはこちらでご確認ください。)


東北には僕を含め、3名だけです。


聞き慣れないロルフィングを、気軽に受けていただくために、

「体験」セッションをさせていただきます。


料金は5,000円です。


体験は1度のみで、セッション1の内容を受けていただきます。


セッション1は、比較的全身を触ることになりますので、

ロルフィングがどういうことをするのか、

わかっていただきやすいかなと考えています。




5、料金は1回10,000円です。


他のいろいろな施術、ボティワークに比べると、

「高い」と感じられると思います。


神戸でロルフィングの説明をしていたときにも、

そう口にされる方は多かったです。


でも、実際に受けていただいて、自分のからだで変化感じると、

妥当な料金だと思っていただけると思います。




6、受けるときの服装は、「楽な」服装で大丈夫です。


ロルフィングを受けるときの、一番望ましい服装は、

「できるだけ肌が出ている」格好のものです。


具体的には、下着や水着になります。


しかし、日本では肌を露出することに抵抗を感じる方も

少なくないので、「からだを締め付けない、楽な」服装で

セッションをさせていただくことも可能です。


上はTシャツ、下はハーフパンツなどです。




7、「医療行為」ではありません。


お医者さんではないので、ロルフィングを「医療行為」と

勘違いされる方はいないかと思います。


医療行為は、

「人の傷病の治療・診断又は予防のために、

 医学に基づいて行われる行為」

となります。


なので、僕が「これは変形性膝関節症ですね」と診断をして、

それに対して治療を行うことはありません。


3で詳しく書きましたが、ロルフィングの目的は、

みなさんのからだの症状に、「名前をつける(診断)」ことでも、

それを「取り除く(治療)」ことでもありません。


からだの自然なバランスを取り戻し、

本来のはたらきを引き出していくことです。




8、予約は「お電話」か「メール」でお願いします。


基本的には、festaに定休日はありません。


勉強のために、不定期に何日間かお休みをいただくことはあります。


予約をしていただくときには、

090-2954-8207にお電話していただくか、

info@rolfing-festa.comまでメールしてください。


予約でなくても、質問や相談がありましたら、

お気軽にご連絡ください。




山形にロルフィングが広がっていくのが楽しみです。




Yuta

( Posted at:2014年7月29日 )

緑のいろ。

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岡本はとても緑のきれいな街で、

山の上にある保久良神社から街を眺めてみると、

ちょうどfestaの辺りは、近くに小さな神社もあるので、

緑が湧き出しているように見えます。


そのおかげで、鳥たちもよく集まってきて、

今の季節は窓を開けながら、鳥の声を聞きながら

ロルフィングをしています。


風が通って、とても気持ちがいいのです。




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思えば、前に住んでいたボルダーという街も、

山の上から見ると、緑が湧き出すように見える

とてもきれいな街でした。


新緑の季節はとくに鮮やかで、

日本ではなかなか見れないような緑のグラデーションが、

街に溢れ出します。




岡本の街でロルフィングするのも、もう1ヶ月と少し。


引っ越す先は、これまた緑の多い山形。


今度はどんな緑が見れるのでしょうね。




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Yuta

( Posted at:2014年5月19日 )

学ばせてくれたものを、次の人に贈る。

エド・モーピン(Edward W. Maupin)さんの

ワークショップから帰ってきました。


今年で3回目の参加になります。


1回目は埼玉で、セッション1−3(表層)について、

2回目は神戸の六甲山で、セッション4−7(深層)、

今年は長野の女神山で、セッション8−10(統合)でした。


最初に参加したときには、ロルファーになりたてで、

「何がわからないのか」も、わからない状態でした。


それから、エドさんの本を何回も何回も読み込んで、

昨年の六甲山では、「Expansional Balance(拡張的バランス)」

の概念が、なんとなく構造的に見えてきたような気がしました。


タッチのクオリティも少しずつ向上してきて、

ロルフィングのセッションの中で、「自分が何をしているのか」が、

とても明確になってきました。


自分のやっていることに、自信を持ち始めました。


そうして迎えた今年、女神山という場の力や、

一緒に参加したクラスメイト、クラスのアシスタントのおかげで、

今までに経験したことがない世界を見ることができました。


そしてそれは、エドさんが「Expansional Balance」という

コンセプトを通して、伝えたかった風景だったのだと思います。



なぜ、拡張するのか。

そして、何が拡張するのか。

何がバランスが取れていて、何がバランスを取っているのか。

コアとは、スリーブとは、ラインとは何を表しているのか。

ロルフィング、そしてアイダ・ロルフが伝えたいことは何なのか。




エドさんはとても知的な人です。


ロルフィングで行われていることを、

論理的に本にまとめるという仕事をした人です。


誰にでもわかりやすく、構造的にロルフィングを説明しています。




"It is not easy, but it is simple.  It can be learned."


「簡単ではないが、それはシンプルである

 そしてそれは、学ぶことができる」




エドさんは、シンプルにロルフィングを表現していますが、

それは簡単なことではありません。


今回のワークショップで学んだことは、

とてもシンプルですが、それを伝えることは簡単ではありません。


でも、それを少しだけ学べたような気がします。




エドさんから贈り物をいただいた気分です。

そしてそれは、僕にはあまりにも大きな書物でした。


それを読み解けるのか、今の僕にはわかりませんが、

これからゆっくりと時間をかけて、そしてそこから学んだことを、

みなさんにもお伝えできたらなと思います。


本当に読み解こうと思い願う人の前に、

はじめて本は、「本当の意味」を開いてくれる。


そのときを待って、今日も明日も、

丁寧にロルフィングしていきます。




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"It is not easy, but it is simple.  It can be learned."




Yuta

( Posted at:2014年4月 9日 )

今年も春。

春になり、また花が咲き始めました。


当たり前のことですが、すごいことだなと思います。


間違えることもなく、自然の波は動いていて、

植物たちも、動物たちも、それに共鳴しながら、

生きています。




岡本を散歩して写真を撮りました。


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春の岡本はやはりいいものです。




Yuta

( Posted at:2014年3月23日 )

カウアイの自然と、優しい手が教えてくれたこと。

先月、ハワイのカウアイ島に行ってきました。

Emmettさんの、「4 Handed Workshop」に参加するためです。


本当にたくさんの学びがあって、僕の人生観も変わりましたし、

タッチのクオリティも格段に上がりました。


クライアントさんからは、「タッチが的確になった」と、

うれしいフィードバックをもらいました。


確かに、自分では「からだのニュートラルな状態」が、

かなりクリアになった実感があります。


目指すべき状態の見通しがよくなったおかげで、

手が勝手にワークを始めてくれて、その都度その都度、

必要なテクニックを自動的に選択していってくれている感じです。


「あたまで考えるのではなく、からだが反応してくれる」

そんな感覚です。


そんなワークショップの旅を、写真を見ながら振り返ってみます。




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ハワイは初めてだったのですが、前日に熱を出してしまい、

飛行機の中では高熱で意識を失いかけました。


ハワイで浮かれようと思っていたのですが、

寒気もあるし、食欲もないしで大変でした。


「(この世界の)どこかは、5時さ。(さあ、乾杯!)」


いい看板ですよね。




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少し体調も落ち着いてきて、ワイキキ近くの公園を散歩しました。


ちょうど夕暮れ時で、広い公園の端まで歩いていくと、

夕日が海に沈んでいくのが見えて、

それを眺めながら少しばかり瞑想しました。


どこを旅しても、必ず素敵な夕日に出会えます。

なんだかそのために旅をしている気さえします。


初日は、ワイキキに泊まりました。




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次の日はカウアイ島に移動して、Kenさんの家へ。


Kenさんはロルファーで、カウアイ島には20年住んでいるようです。


たくさんのフルーツ、野菜を無農薬で栽培していて、

出会った時も、手を泥だらけにしながら農作業をしていました。


採れたての人参をジューサーで絞って、ウコンをすって入れて、

生搾り人参ジュースを作ってくれました。


忘れられないおいしさでした。




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僕が泊まっていた部屋です。


壁には画が飾ってあり、

「Two Way Operator (Leminiscate)」という、

ロルフィングではとても大切なコンセプトを表現しています。


ロルファーにとっては、素晴らしく居心地のよい部屋でした。




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庭にはサウナもありました。


部屋の外から薪を燃やして、中のストーブに水をかけることで

スチームサウナにします。


汗が出てきて、からだが熱くなってきたら、

外に出て、裸足で芝生の上を歩き回って、からだを冷やします。


何回も何回も入りましたが、

入るたびに要らないものが出ていったような感じでした。


とても心地のよいサウナでした。




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3週間ほど雨を降らせていたカウアイの空なのですが、

クラス初日の朝には、少しだけ晴れ間を見せてくれました。


写真の奥に山が見えますが、そこにはうっすらと虹がかかっていて、

KenさんとクラスメイトのBradonさんと、コーヒーを飲みながら、

何も会話を交わさずに眺めていました。


クラスを始めるには、最高の朝でした。




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クラスは12人で、日本人は僕1人だけでした。


ワークショップは「4 Handed」がテーマになっていたので、

誰かとペアになって、2人でクライアントさんにワークをします。


ロルフィングでは、「レイヤー(層)」というコンセプトがあり、

皮膚、脂肪、神経、血管、筋肉、靭帯、腱、骨、内蔵などなど、

それぞれが位置しているレイヤーが違っています。


自分が普段ワークしているレイヤーは、慣れてくると固定されやすく、

誰かにフィードバックをもらわない限り、なかなか変化しません。


浅いレイヤーを触っている人は、いつまでも浅いままですし、

筋肉に意識がある人は、からだに起きる全ての問題を、

筋肉の問題だけに結びつけて考えてしまいがちです。


それが「4 Handed」でワークしていると、

相手のレイヤーを感じる必要性が生じます。


「相手は今、何を見ていて、何を感じていて、どこに行くのだろう。」


相手のからだに合わせようとしていきます。


そうして相手とのタッチのコミュニケーションを通し、

自分の普段いる(固定されてしまっている)レイヤーを

知覚することができます。


もしも経験が豊富で、多様なレイヤーにワークすることができて、

自分よりも深い意識でワークできる人がペアならば、

その人が普段見ている世界が、クライアントさんのからだの中に

可視化できるようになります。


上手な人と一緒に、楽器を演奏したり、スポーツをしたりすると、

「なんだかいつもよりうまくなった気」がするのに似ています。


相手のレイヤーに引き寄せられていくのです。


そして、2人の働きかけているレイヤーがかちっと重なると、

クライアントさんのからだが、内側から大きく変化していきます。


その変化は感動的で、「こんなに人のからだは変わるのか」と、

改めてからだの可能性を実感することになりました。


Jazzで即興セッションをしていて、相手と合ってくると、

「自分が今まで出したことのない音」や、

「自分が今まで経験したこともない弾き方」に出会うのも、

こんな感覚なのかなと思っています。


Emmettさんが、「4 Handed」にこだわっている理由が、

なんとなく見えたような気がしました。




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クラスはジャングルの中にあって、自然と共にあります。


自然は人間に合わせてくれることはなく、

雨が降り続いて、洪水になることもあれば、

息を呑むような美しい姿を見せてくれることもあり、

僕らはそれに合わせていくしかないのだなと感じました。


けど、自然とついに1つに合わさることができたときには、

「今まで見たことのない自分」、あるいは、

「すっかり書き換えられてしまった自分」に、

出会うのかもしれません。




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クラスの初日に少しだけ見えた山が、くっきりと見えます。




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ワークショップが終わった後には、

Emmettさんのセッションを受けることができました。


とても貴重な体験です。


Emmettさんの家は、歩いて1時間ほどかかるのですが、

珍しく晴れていたので、歩いて行くことにしました。




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Kenさんの家の前の道路。




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少し歩くと、サーフボードが表札の家がありました。




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カウアイの人たちの自然との生き方は、日本にはない感覚で、

とても印象的でした。


その違いをうまく言えないのですが、

そもそも、カウアイと日本の自然が違うからなのだと思います。


もしも自然が生きものだとしたら、その種類は違っていて、

それぞれに適した共存のかたちが生まれてきたのでしょう。


僕は、どちらのスタイルもいいなと思います。




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「マカレア(Crying Face)」


雨が降った次の日には、山に2つの細い滝が現れます。

(写真では、うっすらと見ることができます。)


それは涙を流しているように見えるので、

カウアイの言葉で「マカレア」と呼ばれているのです。


悲しい涙ではなさそうです。




Untitled

1時間ほど、カウアイの自然を楽しみながら歩くと、

Emmettさんの家に着きました。


マカレアも奥の方に見えます。




セッションの前にも、セッションをしているときにも、

いろいろなことを話すことができて、

僕自身について、うれしくなるようなことも言ってもらえて、

貴重な会話の時間になりました。


Emmettさんの指は、太く、ふかふかしていて、

スッと深いところをすぐに捉えます。


手の動きにはムダがなくて、的確な場所にワークしてくれて、

リリースまでの時間がとても速かったです。


それほど、安心してからだを委ねられたのでしょう。


ベッドから下りて、地面に立ったときには、

「すっきり」と上下に伸びるように立つことができました。


昨年末、関西のロルファーが集まって、

Ida Rolfさんがワークをしている映像を観る機会があったのですが、

Idaさんのタッチにかなり近い気がしました。


僕らロルファーは、Idaさんの見ていた世界を想像し、

それにどれくらい近づいていくことができて、

そして、そのときに自分が何を感じるのかを追い求めています。


Emmettさんからセッションを受けた感覚は、

今でも僕の中にしっかりと残っています。




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カウアイの最終日には、バスに乗って、

ダウンタウンまでやってきました。


Bradonさんがすすめてくれたコーヒー屋さんです。




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彼は、「Red Eye」というメニューをすすめてくれました。


ブラックコーヒーに、エスプレッソを加えたのがベースで、

そこに少量のチョコレートを入れてくれと頼むそうです。


おいしそうなのですが、めちゃくちゃ暑かったので、

僕はアイスラテをオーダーしました。


けど、おいしそうなので、少しだけ心残りしています。




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どうやら隠れメニューみたいです。






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今回のワークショップは6日間で、前後の滞在も含めると、

わずか10日間だけカウアイ島で過ごしました。


Emmettさんから、たくさんのことを学んだのはもちんですが、

泊めさせていただいたKenさんの生活スタイルも、

今後の僕の人生に、とても大きな影響を与えてくれました。


Kenさんのカウアイ島での暮らしは、

「からだが喜ぶもの」に囲まれていました。


フルーツや野菜を、自分の手で大切に育てて、

食べるときに、食べる分だけ収穫して、

それをおいしく食べます。


庭にはサウナがあり、友人たちが週末にやってきて、

そこが語らいの場になります。

汗が出ていくほどに、語りは深まり、

次第に言葉はほどけていき、やがて消えていきます。


雨が長くなると、Kenさんは空に向かって歌を歌います。

そのギターと彼の声は、スーッとからだの奥の方に

染みこんでいくようでした。


そうやってKenさんと一緒に暮らしてみて、

これからのfestaのことを、漠然と考えていました。




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ロルフィングを突き詰めていくことは、僕のライフワークです。


近いうちに、Guildのアドバンストレーニングに参加して、

もう少し、Idaさんの考えた「レシピ」を学びながら、

彼女の見ていた世界を感じてみたいと考えています。


でも、Rolfing House festaという「家」が、

ただロルフィングやヨガをするだけの場所ではなく、

「からだが喜ぶ、自然な空間」になっていってくれればいいなと、

僕は思っています。


これからも自分の手をしなやかに、豊かに育てながら、

居心地がよくて、ついつい長居をしてしまうような、

それでいて、いいロルフィング、ヨガを受けられる、

そんな場所になるようにがんばっていきます。




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最後にクラス写真を置いておきます。



Yuta

( Posted at:2014年3月11日 )

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