ロルフィングハウス フェスタ FESTA

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服を選ぶ楽しさと、自分に似合ったからだについて。

ロルフィングでしていることと、

スタイリストさんがしていることを、

近くに並べて眺めていると、

なんだか見えてくるものがあります。


ある人がスタイリストさんに相談に来ました。

「ファッションのことがよくわからなくて、

 どういう服が自分に似合うのかわからないんです。」

スタイリストさんは、

「必ずその人に似合う服があるので、

 一緒に探していきましょうね。」

と、やさしく答えてくれました。


まずスタイリストさんは、いろいろなスタイルの

服を着てもらうことにしました。

そうすることで、スタイリストさんも

どんなスタイルが似合うのかが、

おおまかに把握できます。


そうして、だいたいの方向性が決まってくると、

もっと個別のパートを掘り下げていきます。

パンツよりもスカートが似合うとわかったとしても、

スカートにもいろんな形や色の種類があります。

何回も何回も試してみます。

それに合わせてトップスもいろいろと試行錯誤をします。

靴も決めないといけません。

小物もセンスがいいのが必要です。


だいたいまとまってきましたが、

まだ足りないものがあります。

それに似合う髪型や、メイクです。

顔周りの雰囲気が変わると、

全体的な印象も変わります。


スタイリストさんと相談をしながら、

その人の好み、意見を聞きながら服を決めてきましたが、

「なんとなく自分に似合った服」がわかってきたようです。

一方的に、スタイリストさんが決めたわけじゃなく、

対話をしながら、いろいろ試してきたおかげでしょう。


さて、似合う服も決まり、それに合わせて髪型も、

メイクもそろえてきました。

でも、まだまだ足りないのがあります。

「全体的な雰囲気」です。


服も似合うものを選んだ。

小物もばっちり、髪型もメイクも大丈夫。

でも、それを実際に全部着てみると、

「かなりいいんだけど、あとちょっとなぁ」

という印象になりました。


そこで「全体を見ながらの微調整」です。

すこしだけスカートの丈を短くしたり、

トップスのボタンを開けてみたり、

メイクをほんのすこし明るくしたりすると、

「おお」というポイントがあります。

それが大事なところです。


どんなに高価な服を買っても、

どれだけ有名な美容師さんに髪を整えてもらっても、

思い入れのある小物を使ってみても、

「全体のバランス」がとても大事になります。

そこがきちんと取れていれば、

例え安い服だけを選んだとしても、

「その人に似合った、その人をうきうきさせ、

 その人をより明るくする」ファッションになります。


ぼくのしているロルフィングもそれに似ています。


ロルフィングでからだを整えていくときに、

1番大事にしていることは「統合」です。


施術をする人が、

いくら素晴らしいテクニックを持っていても、

どれだけ最新の知識を持っていたとしても、

「似合っていない、無理のある」姿勢になったり、

「あとちょっとなぁ」となっては、すこし残念です。


ロルフィングは、時間をかけながら、

来ていただいた方と相談をしながら、

「その人に似合うからだ」を試行錯誤していきます。

そして、10回のセッションをしていくと、

なんとなく自分のからだがわかってきます。

「ぼくたちロルファーがいないと、何もできない」

とはなりません。


すこし自分のからだがわかってくると、

楽しくなってきます。

そうすると、自分でいろんなことを試すようになります。

立つときの重心を変えてみたり、

座るときの頭の位置を微調整してみたりして、

「おお、今の感覚は、かなり楽だなぁ」

と、自分のからだがよろこぶ、よりよい状態を探求しはじめます。

そうなると、さらにどんどん心地のよい、

気分もわくわくしてくるからだになってきます。


「ファッションのことはわからない」

と、服に全く関心を持たない人もいますが、

「自分に似合う服」がわかってくると、

違う世界がひらいていく感覚を持つと思います。


ロルフィングもそんな風に、

「痛いけど、どうしていいかわからないから放っておく」

と、自分のからだに無関心だった人が、

からだと向き合っていく楽しさを知ってもらえる

入り口のドアになれたらいいなと思います。




Yuta

( Posted at:2014年8月22日 )