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モニターBさんの感想(セッション5 | 40代 女性)

モニターBさんも、10シリーズの半分まで終わりました。

1ヶ月に1回のペースですが、身体の「ベースライン(身体の根本、基礎になる部分)」の改善がされてきたことで、元々あった痛みや違和感なども薄れてきているようです。

改めて思いますが、「元を正すこと」の重要性を感じます。

セッション5は「大腰筋」へのアプローチがメインになるのですが、大腰筋の付着部が腰椎にあるということもあり、持病で腰痛を持っている人にとっては大切なセッションになります。

それではBさんの感想を読んでみたいと思います。

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本日5回目の施術を受けて来ました。

前回の施術から腰の痛みも全くなく、身体も軽く、とてもいい状態にいたのですが、4日前から痛みが出始め、張ってる感じがあり、本日の施術を迎えました。

大腰筋が大切だという説明を受けて、横隔膜の下から脚が生えているイメージを頭に描きながら施術を受けました。

施術中、初めてというくらい、痛い、ひびく、という感覚を味わいました。

身体の中の大腰筋を初めて感じることができました。

脚を動かすのが、太ももや腹筋ではなく、大腰筋がメインであるのだと、自分の身体で感じることができました。

5ヶ月前に施術を初めて受けてから、なぜか?体重が減り続け、トータル12kgダウン。

元々かなり体重が増えてきていたので、通常に戻っただけなのですが、身体の歪みが改善されてきたおかげで、身体が正常に代謝し始めたのでは?との事。

ヨガの先生にも同じことを言われていたので、なるほどなぁと思っているのと、ダイエットを頑張っていた頃は落ちなかった食欲が減り、体重が落ちるのに動けないとか、フラつくということもなく、軽いフットワークで毎日過ごせています。

次回の施術も楽しみです。

※全体の内容が変わらない程度に、加筆、修正しています。

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セッション前に身体の異常が出てくるということ

今でもロルフィングをたまに受けることがあるのですが、セッションを予約した日が近づいてきたり、その当日になると、急に身体に違和感が出てきたり、ざわざわと騒がしくなることがあります。

予約をする時点では、「なんとなくそろそろ受けてみようかな」という程度なのですが、2、3日前になると、身体が慌てて何かを訴え始めるような感じです。

それでも実際にロルフィングを受けると、その痛みや違和感があったところに、自然にロルファーの手が集まってきて、騒がしく何かを訴えたかった身体は落ち着きを取り戻していって、最終的には納得してくれたようにスッキリとします。

自分がロルフィングをする側になっても、今回のBさんのように、「最近調子が良かったのですが、数日前からまた痛みが出てきました」ということが、たまに起こります。

このことに関しての理由を、2つの視点から考えてみようと思います。

1つ目は、「クライアントさん自身が、身体に関心を向けるから」という、「クライアントさん→身体」方向の視点です。

そして2つ目は、「身体が、そこに何か異常があるということを、クライアントさん(そして、ロルファー)に気づいてほしいから」という、「身体→クライアントさん」方向の視点です。

(※説明のために視点を2つに分けていますが、結局は同じ現象を違う視点から見ているだけです。そのために、説明の内容が似ていたり、重なったりすることもありますが、あまり細かいところには注目せずに、「全体をぼんやりと俯瞰するような感じ」で読んでもらえたらうれしいです。)

それではまず1つ目の、「クライアントさん自身が、身体に関心を向けるから」の方から説明したいと思います。

普段、私たちが日常を暮らしていて、自分の身体で何が起きているのかを、時間を取ってゆっくりと観察してみるという機会は、なかなかないかと思います。

「坐骨に乗っている体重は左右均等かな?」
「呼吸が通っていないところはあるかな?」
「身体の中に不自然な緊張はないかな?」

こういう時には、自分の意識は「内側」を向いています。つまり「身体の内側で何が起こっているのか?」をモニターしているような状態になっています。

それがとても集中している状態であれば、「瞑想状態」と呼ばれる状態になります。

そうすると、身体に何か不具合や問題があったとしても、「初期」の段階で気づくことができるのですが、先に書きましたが、なかなかそんな風に生活している人はいません。

スポーツ選手やダンサーなど、「身体を資本に仕事している人」であったり、お寺のお坊さんなどの「修行をしている人」でもない限り、身体の内側を見つめることを「日常的な習慣」とするのは難しいかもしれません。

それでは、普段の私たちはどうなっているのかというと、自分の「外側」に注意や意識を向けています。

「お昼ごはん何食べようかな?」
「電車の前に座っている人、すごくキレイな人だな」
「この前上司に言われた言葉が、どうしても許せないな」

これらは、自分の外(環境)で起こっていることや、過去や未来のことに焦点が合っている状態です。

これ自体が悪いわけではなく、そのおかげでとっさの危険を避けることができたり、何かを予測して行動することができます。

でも、そればかりが続いてしまうと、身体で何が起こっているのかの情報が薄れてきて、「自分の身体の現在の状況」を正確に把握しづらくなってしまい、何を身体が伝えようとしているのかにも気づきにくくなります。

個人的に、現代の多くの人が抱えている「漠然とした不安」というのは、「頭」が「外側(環境、時間)」に意識を向けすぎてしまうことで、「身体(内側)」で起こっていることをないがしろにしてしまっているのが、主な原因かなと思っています。

なるべくなら、そういう時間を意識的に持つことができるといいのですが、それが難しいので、「自分の身体に向き合う時間を買う(または、そう導いてくれるガイドを持つ)」という意味合いで、「ロルフィング(またはその他のボディワーク)を受ける」ことが、これからの時代は価値が出てくると考えています。

ロルフィングは、ガイド役のロルファーがいて、その適切なガイドによって、「自分の身体がどうなっているのかを深く感じる」ことができます。

ロルファーが身体に触れることで、そのタッチの刺激によって、自分の身体の中で何か反応が起きます。それを眺めることが、自分の「内側」に意識が向いている状態ということになるのです。

そうすると、この身体の中に元々備わっている、「自然治癒力」が適切に働き始めるようになり、その結果として、必要のない痛みや違和感はなくなっていくというプロセスが起こります。(この詳しい説明は、モニターEさんのセッション6に書いてありますので、そちらも読んでみてください。)

さらに、それはセッション以外の場面にもつながっていって、自分の身体が現在どうなっているのかを、定期的に観察するという「習慣化の構築」にまで、発展していきます。

それ故に、ロルフィングを始めたアイダ・ロルフさんは、「私たちはセラピストではなく、教師なのです」と、生徒たちに繰り返し説いていたようです。(ただ痛みを取り除く「治療」なのではなく、なぜその痛みが出てきたのか、自分の身体が今どんな状態なのかを、受け手自身で気づけるように導く「教育」的な側面が強いということです。)

そういうわけで、スケジュール帳を見て、「そろそろロルフィングだな」と思うと、レッスンや習い事の前のように、宿題をまとめてやり始めたり、課題の練習を慌ててしたりと、「何か身体の中で問題はないかな?身体が伝えたい事は何かな?」と、ロルファーに会う前に、自然に身体の内側に意識が向かうようになります。(できれば、前もってやっていてほしいのですが。)

そして意識が向けられた結果、何か問題があるところが、「メッセージ」として身体に痛みや違和感を出すようになるのです。

まずは「関心を向ける」ということ。

問題が適切なプロセスを経て解決していくには、そこがまずは大切なポイントになります。


メッセージの宛先が自分だと気づくこと、
そして内容を読み解くということ

そして2つ目の視点は、「身体が、そこに何か異常があるということを、クライアントさん(そして、ロルファー)に気づいてほしいから」ということですが、1つ目の視点でも説明したように、まずはクライアントさんの頭が、身体に意識、関心を向けます。

そうすると、それに対して身体が、「(意識を向けて、関心を持ってくれることを)待ってました。あなたの身体の中には、まだ改善しなければいけない課題、問題がありますよ」と、痛みや不調を通して「メッセージ」を送ってくれます。

それはクライアントさん自身に向けられたメッセージでもありますし、第三者のロルファーの僕にも向けられたメッセージでもあります。

ここで大切なことは、「まずはそのメッセージをきちんと受け取り、そしてそれを読もうとする態度を取る」ということです。

誰だって誰かに手紙を送って、それを受け取りもしなかったり、そのままゴミ箱に入れられたりしたら傷つくと思います。

身体だってそれは同じです。

まずは「このメッセージの宛先は自分なんだ」と、「自分事として受け止める」ことが必要なのです。

そして、その身体からのメッセージは、慣れていないと多少わかりにくいところもあるので、そのために第三者の「身体からのメッセージの通訳者」とも言えるロルファーが間に入り、それを一緒に読み解いていくのです。

メッセージの「送り主」としての身体は、何も本当にあなたをただただ苦しめようと思って痛みを作り出しているのではなく、「わかってほしい(理解してほしい)」と願っているのです。

きちんとそれを「受け止め」、そして正しい形で「理解」されると、身体も納得してくれて、もう痛みや違和感を作り出す必要がなくなります。

今回のBさんの腰の張りに関しても、適切なところに手を置いて、きちんと身体の言い分を聞いてみると、自然にゆるんできて、張りもなくなっていきました。(すぐに落ち着いてきてくれたということは、Bさんが普段から自分の身体に関心を向けているからだと思います。)

先にも書きましたが、本来であれば、たまに「自分の身体の内側に意識を向けてあげる」ことが「習慣化」していれば、そこまで痛みや違和感も強くも出ないと思うのですが、それに「気づきもしない」または「無視」していると、ロルフィングを受ける前に、突然身体がかなり激しい口調で物申してきたりすることもあります。

そういう場合は、身体が普段から痛みというメッセージを送っても、何も反応をしてくれないので、「愛想を尽かす」状態になってしまっているとも考えられます。

そして予約前になったら、愛想を尽かしているクライアントさん自身にではなく、「(話をわかってくれそうな)ロルファー」に対して、「(普段よりも強い場合もある)メッセージ」を出すこともあるのです。

もしもロルフィングの予約前に、かなり強い痛みが出てきたとしたら、「最近、身体からのメッセージを聞いていたかな?」と振り返ってみてもいいかもしれません。


元が正されれば、すべてのものは適切に落ち着く

感想の中にありますが、Bさんは「あれ、かなり痩せました?」と、周りが気づくくらいに体重が落ちてきているようです。

Bさんにいろいろと聞いてみると、別に特別なことはしていないらしく、食べる量が「適切な量」に変化してきて、元々の10シリーズを始めた頃が、今までの自分からすると「異常」だったようで、体重も「適切な範囲」に落ち着いてきてくれたみたいです。

今までも「体重が落ちました」という人はいたのですが、それでも「12kg」はすごいなと思います。

ロルフィングによって「元を正す(ベースラインが整う)」ことができると、痛みがあるかどうかも、筋肉の張りの状態も、関節の位置関係も、高過ぎたり、低過ぎたりする血糖値、血圧などの検査値も、薬を飲む量も、寝付きの良さも、肌のツヤやむくみも、身体の中で起きていることなら「すべてが適切な状態に落ち着く」ということが起きることが考えられます。

現在では、上に挙げたそれぞれが、病院の中でも違う科で扱うものであったり、接骨院でもそれぞれの得意分野があったり、エステなどの美容系に行かなくては行けなかったり、スポーツジムやヨガなどで運動をしなければいけなかったり、「別個のもの」として捉えられるのが一般的です。

だからと言って、「ロルフィングを受けると、そういったものがすべて解決しますよ」とは、言いたくはないのですが、控えめに言っても、「それぐらいのことが起こってもいいだろう(不可能なことではないだろう)」と、僕は割りと期待しながら、前向きにロルフィングしています。

プロとして最低限、みなさんが期待されることは達成するのはもちろんですが(痛みをなくしたい、姿勢の歪みを整えたいなど)、最初に期待されること以上のことを起こしたいとも考えています。

「さすがにこの薬は長年飲んできたものですし、これを飲まないと不安なので、そこまでは期待してないのですが、せめて腰の痛みはなくなってほしいです」などと言われると、腰の痛みはもちろんですが、薬の量も変化が出てきてくれればうれしいなと思ったりもします。

Bさんも残り半分となりましたが、身体の構造のバランスがもっと高いレベルで統合されてきて、快適で自由な感覚を取り戻していってくれればいいなと思います。

次のセッションも楽しみにしています。




Yuta

( Posted at:2018年1月10日 )