ロルフィングハウス フェスタ FESTA

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モニターDさんの感想(セッション4 | 40代 女性)

モニターDさんの4回目の感想になります。

まずは感想をご覧になってください。

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昨日は今までのセッションの中で、一番、体が軽くなった気がします。

特に頭がすっきりしています。
なんだか頭がいつもより高い位置にあるような気がします。

それから自分の中に軸ができたような感じがあります。
全体的に縦に伸びたような、上に引っ張られているような...。

あと、ひざ下の外側の筋肉が盛りあがってるのが気になっていたのですが、すっと伸びたようになって、あまり目立たなくなってきたのがうれしいです。

歩いても、疲れにくくなりました。
今までは、足を持ち上げて歩くような重い感じだったのが、スムーズに足が出て進んでくれる感じになりました。

たくさん歩くと、足の付け根が痛くなったり腰が痛くなったりしたのですが、それもなくなりました。

今日も頭も体もすっきりしているのですが、やっぱり眠いです。

また次回、宜しくお願いします。

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全体のバランスが整うことで、すべてが適切な状態に落ち着いてくる

セッション1の時に書いていただいた問診票を確認してみると、

・手先が冷える。
・朝起きると、首、肩回りがこっている。
・両膝が時々痛い。
・歩いていると、左脚が上がらなくなる。
・なんとなく腰がずっと痛く、ギックリ腰になりかける。
・2年前に尻もちをついて、起きれないほどに痛かった。

というような身体の状況でした。

まだ手先の冷えはあるようなのですが、それ以外のところは徐々に変化してきているなという感じです。すごく順調だと思います。

「頭がすっきりした」という感想がありますが、セッション4で扱うところは「内転筋群と骨盤底膜」になります。直接、頭を多く触るということはないのですが、下肢のアライメントが変わり、コアの広がりも出てきたことで、その上にある頭の位置、状態も変化してきてくれたのだと思います。

首が前に出ていたり、猫背であったり、「頭が身体の上に適切に置かれていない人」は、とても多くいらっしゃいます。その影響で、慢性的に肩や首にコリが出てきたりするのですが、そこだけにアプローチしてもなかなか改善されません。頭だって、好んでそのポジションにいるわけではなくて、「いろいろと事情があって」そうなっているのです。

Dさんの身体の「いろいろな事情」が解決してきて、それによって頭が自然に良い位置に変化してくれたのでしょう。

身体全体のバランスが整ってくると、いろいろなことが適切なところに落ち着いてきます。痛みがあった場合には、それが改善に向かい、便秘やむくみがあった人が、それがましになってきて、体重や血圧、血糖値などの数値が変化してくる人もいます。

一個一個の部分に目を向けるのも大切なことですが、「大局観」というか、「全体観」というのが、ロルフィングでは特に大切なことだと感じています。


自分の「肖像画」を描いてもらうような

何度も繰り返しにはなりますが、ロルフィングは「治療」ではありません。痛みや身体の不調に対して、それを改善、または消失を目指して何かをするわけではなく、あくまでそういったものも、その人に関わる情報の一つとして捉えています。

何かを「治そう」という意図よりは、「その人(身体を中心に広範囲に渡って)をより理解しよう」と努めます。そのためには、常にその人「全体」に目線があり、自分のイマジネーション、インスピレーションを自由にして、本人ですらわかっていなかったことが明らかになるようにしていきます。

身体は必ず何かを語りかけています。それが「痛みや違和感という言葉」となって、表現されることもあります。それに耳を傾け、身体が何をしたいのかを、「間に入って」理解しようと努めます。(「通訳」の仕事みたいです。)

伝えたいことがきちんと伝わると、痛みや不調が自然に消えていくことが大半です。Dさんも身体の不調が改善してきていますが、身体と少しずつ良好なコミュニケーションが取れてきているおかげではないかと思っています。

そんなことを考えると、ロルフィングの10シリーズというのは、受けてくださる方の「肖像画」を描くプロセスのようにも思えます。(最近発売された、世界的に有名な作家さんの小説を読んで気づきました。)

自分の肖像画というのがあったからといって、直接的に何か「役に立つ」ことはないかと思います。自分の部屋に置いておいて、それが誰かに褒められるか、それを見て自分が何かを感じるか以外、特に何もしてくれません。

でも、「自分の肖像画を描いてほしい」と願う人がいるのも事実です。

依頼する時の段階で、なぜそんなことをしてほしいと思うのか、自分でもよくわかっていない方も多く、けど、自分が他人によって「描かれていくプロセス」によって、何かが顕になってくるのです。

そのためには描き手には、「画を描く確かな技術」はもちろん、「特別な何かを引き出す能力」も必要になってきます。

10シリーズを受けていくと、その人も知らなかった自分に気づくことがあります。それに少し戸惑ったり、驚いたりすることもありますが、その気づきは、その人を良き方向に導いていってくれるものが含まれています。

何か現実的な用途のために描かれる画(ここでは「治療」のこと)もあって、そうではなく、描かれるというプロセスの中にこそ「意義」のようなものがある「肖像画」という画(ここでは「ロルフィング」のこと)もあります。どちらが優れているか、劣っているか、良いか、悪いかという話ではありません。

今回のモニターの方も、何かがあって10シリーズを受けられることを望まれました。その「何か」がはっきりしている人も、なんとなくの人もいますし、それが途中から変わってきている人もいます。

ロルファーの僕としては、その大切な「何か」が適切に顕れてくるように、丁寧に身体と向き合っていきたいと思います。

Dさんの5回目も楽しみにしたいと思います。




Yuta

( Posted at:2017年4月 3日 )