最近、とてもおもしろい本を読みました。
ご存知の方も多いと思いますが、『バカの壁』などの著書でも有名な、東京大学名誉教授で解剖学者の「養老孟司」さんと、京都大学総長で、霊長類学者、人類学者の「山極寿一」さんの対談本です。
タイトルの通り、養老先生は大の「虫好き」で、特に「ゾウムシ」の採集、研究を長年されていて、方や、山極さんはアマゾンの森に入り込んで、「ゴリラ」と一緒に生活しながらその生態を研究をされています。
「生物というのものには、必ず生きている場所がある、その場所を抜きにしては、その生物が生きていることにならない。まずは、その生物を見たら、その生きている場所を見ろ」
- 今西錦司(日本の霊長類学の創始者)
本の中で山極さんが紹介された言葉ですが、お二人の研究対象は「虫」と「ゴリラ」と違うものですが、それらが生きている場所である「自然」を見つめてきたことは共通しています。
そのお二人の「深く本質的な自然観」には、「そうだよな」と思わされることばかりで、ぜひ多くの人に読んでいただきたいです。
「身体は一番身近な自然である」
何度も書いてきたことですが、僕はそう思っていて、ロルフィングを受けてくださる人には、それを「自分の身体を通して感じてほしい」と思っています。
本を読み進めながら、「身体も同じだな」と思う箇所がいくつもありました。
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つながる感覚
山極:ゴリラの集団を見ていて面白いのは、昼寝などの時、ベッドをつくらずに一緒に眠る時にはね、お互いにみんな体のどこかが「接触」しているんですよ。これは犬でも猫でも、ペットを飼っているとわかります。飼い主の足元に来てちょこっと触れる。この体でつながっているという感覚は、とても重要みたいですね。
養老:重要ですね。とくに人間の子どもはそうですよ。
山極:「お母さん、手をつないで」って言いますでしょう。あの感覚は非常に根源的な、個体と個体のつながりを表していると思います。人間同士だけではなく、その先にある世界そのものとつながっているような安心感がありますよね。人間が根源的に求めている感覚なんだと思います。
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今、世界がウィルスによって「離れて(別れて)」しまっています。
festaの営業を再開して、いろんな人の身体に触れさせてもらいましたが、「本人の自覚があるなしに関わらず」に、ほとんどの身体が硬く縮んでいて、しなやかさ、柔軟性がなくなっていることに気づきます。
やはり、何かしらの影響を身体は感じているのだと思います。
こんな時だからこそ、「触れる」ことで「つながる感覚」を呼び覚ますことは、とても重要な意味を持つと思っています。
特に「ロルフィング」では、「タッチの肌理(質感)」をとても大事にしているので、シンプルに身体に手を置き「触れる」だけでも、身体の内側から必要な反応が起こってきて、動きの悪くなった内臓がうねうねと動き出し、強張った筋肉がふわっと緩んできます。
そして、身体の不調や心の不安定さによって、くしゃっと歪んだり、どよんと曇っていた表情が、まるで「その先にある世界そのものとつながっているような安心感」を感じて、次第に、晴れやかなすっきりとした顔になる方もいます。
そんな様子を見ることができると、「この仕事をしていてよかった」と心から感じます。
前置きが長くなりましたが、「こんな状況だからこそ、festaのロルフィングをいろんな方に受けていただきたい」と思いますので、「おためしセッション」の料金を変更しようと思います。
おためしセッション(90分程度)
5,000円→3,000円
今まで受けたことがなかった方々は、ぜひこの機会にロルフィングを体験してみてください。
「人間は、根源的に『つながる感覚』を求めているんだな」と実感してもらえたらうれしいです。
気軽にご連絡ください。
◯問い合わせ
電話:090-2954-8207(大友)
Yuta