ご夫婦で10シリーズを受けられた方が今日で終了。
カレンダーを確認したら、2月にお二人で体験セッションを受けていただいて、そこから毎回のように一緒にセッションにいらしていました。
どちらかがセッションを受けている間も、どこかに出かけるでもなく、同じく部屋にいて、本を読んだり、お昼寝したり、たまに何をしているか覗いてみたり、とても仲の良いご夫婦で、こちらが見ていてにんやりしてきます。
「赤ちゃんが欲しいんです」
と言われていたのが体験の時で、何かロルフィングが力になれたらいいなと思っていました。
奥さんは介護の仕事をされていて、職業柄、腰痛に悩まされいて、コルセットを手放せない生活が長年続いていたようでした。
旦那さんは長時間のデスクワークの影響で、慢性的な腰痛と肩こりがありました。
コルセットで体幹を固定すると、痛みが出る動きを制限できるので、痛みは出にくくなるのですが、そうやって腰全体を固めていると、その周辺の筋肉が凝り固まってきて、血流などの行き交うものの流れも淀んできて、それが腰痛を引き起こすようになります。
身体の構造を観察してみると、骨盤がねじれた位置にあり、それとバランスを取るように胸郭もねじれ、膝は内側に入り、膝周辺をロープでくくられているように窮屈に見えました。
実際に身体に触れてみると、健康的な身体は、ふかふかしていて柔軟性があって、中に生き生きとした動きがあるものなのですが、その真逆のような感じで、組織に元気がないような感触でした。
そんな状態からスタートして、1回ずつ丁寧にセッションをしていって、10シリーズも中盤に入る頃でした。
「コルセット外してみたんです。でも意外に大丈夫でした」
驚いた一言でした。
僕からコルセットを外してくださいと言ったわけではなく、自分自身の「なんとなく外してみようかな」という感覚に従って外してくれて、そして痛みもないようなのです。
自然に生まれてきた変化でした。
その後も痛みがぶり返すわけでもなく、仕事もコルセットなしでできているようでした。
夏の頃には、「コルセットをすると、汗疹ができやすくなって、毎年夏が大変だったんです。それでも、腰が痛くなるのが怖かったので、コルセットを手放すことはできませんでした。今年はそれがないから快適です」とのこと。
歪んで見えていた構造も整い始め、かなり目を凝らさないと、元がどんな感じだったか思い出せないほどになってきました。
旦那さんの方は、かなり身体が硬い方だったのですが、こちらのタッチに対する反応が良く、回を重ねるごとに腰痛は気にならなくなり、肩こりもだいぶなくなってきているようでした。
そして10シリーズもそろそろ終わりに近づいてきた頃でした。
「赤ちゃんができました」
自分事のように嬉しい報告でした。
「このお母さんに生んでほしい」と、赤ちゃんが親を選んでいるというストーリーが僕は好きで、素直に僕もそうなんだろうなと信じています。
コルセットが常に巻かれて圧迫され、組織も活力を失っているような状態では、赤ちゃんも望んでそこに命を宿そうとは思わないのかもしれません。
元々、赤ちゃんが欲しいという強い思いがあったので、自然にロルフィングまでたどり着いて、身体の構造が整い、それを包む組織も生き生きとしてきたから、授かるものが授かれたのかなと考えています。
神様からの素敵な素敵なギフトです。
ロルフィングが全てを解決したわけではなく、あくまで自然に整っていく力(自然治癒力)の流れに、うまく乗れたのだと思います。
人間の身体は不思議です。
少しのきっかけで、歪み、痛みもあった身体が、今では愛と祝福に満ちたものにまで変わっていきます。
お二人の身体と関わらせていただいて、そしてこんなに素晴らしい瞬間まで共有できて、本当にありがたいなと思います。
これから生まれてくる赤ちゃんが、二人をさらに明るく照らしてくれることと思います。
ロルフィングを受けていただいてありがとうございました。
Yuta