モニターAさんの感想(セッション7 | 20代 女性)

今回はモニターAさんのセッション7になります。

このセッション7で、「深層(コア)のセッション」が終わり、いよいよ次回から「統合のセッション」に入っていくことになります。

最近、Aさんは仕事が変わることになり、それでなかなかセッション7の感想を書く時間が取れなかったようです。そのため、セッション7でどんなことが起きたのか、あまり詳細には覚えていないようなので、セッション7でどんなことをするのかの解説を主に書いていこうと思います。

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頭を身体に「置く」(または頭の位置に、身体が対応する)

セッション7では、首から上の部分を扱っていくことになります。

セッション6までを終えることで、脚から骨盤までの構造が整いました。そのことによって、身体をねじらせるエネルギーの居場所がなくなって、身体の上の方の首の辺りまで追い詰められたような感じになります。そういうことで、首や頭に違和感を感じる人が出てくることがあります。

頭というのはとても「重く」、個人差はもちろんありますが、およそ5kgほどあります。ボーリングの球と同じくらいの重さです。

もしもボーリングの球を持つという時に、手を大きく広げて、「ピタリ」と貼り付く(吸い付く)ように球に触れると、私たちは楽にボールを支えることができます。

しかし、もしもボールの位置を数センチずらして、手と球がピタリとしない状態で持つとどうなるでしょうか。

同じボールの重さであっても、手や指に力が入り、全身もこわばり、先ほどよりも重く感じると思います。

これに似た状況が身体でも起こります。

つまり、頭(ボーリングの球)が、残りの身体(手)にピタリと「ちょうどいい位置」にあると、身体は余計な力を使うことはなく、身体を支えるラインが頭の上まで抜けていくことができます。それはとても心地がいい状態で、自由で快適です。

それとは反対に、頭が前に出ていわゆる猫背の状態になると、身体はその頭を落とさないように、常に力を入れる必要があって、それが慢性的な肩こり、首こりの原因になってしまいます。

今までの6回のセッションで変化してきた身体に、「頭を置く」ということが、セッション7の大事なゴールになります。

さらに言うと、身体を支えるラインが頭の上まで抜けていって、地面から身体が支えられるような、空から身体が引き上げられるような、「反重力」な状態をロルフィングでは目指していて、このセッション7でそれを達成するために、それまでの6回で「準備、段取り、お膳立て」してきたようなものだとも考えられます。すべては、ここに至るまでの布石だったのです。

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「頭が足(地面)から支えられる」という感覚

人間というのは、頭が大きな動物で、そんな大きな頭を持っているがゆえに、他の動物にはできないことを成し遂げてきました。

しかし、それゆえに生まれる困難もあり、頭が働きすぎてしまって、「自分で自分を縛る」という、動物には理解しがたいことも起きてしまうのが、人間という存在です。

頭が働きすぎてしまうと、頭の位置は身体が支えやすいポイントから外れてしまい、それを保持するために、首、肩、背中の筋肉は、頭を「ぎゅっとつかむ」ような感じなります。それがずっと続くと、筋肉たちは疲弊して、少しでも少ない体力でその仕事をしようとするので、どんどん「硬く」なっていきます。(筋肉自体を硬くすることで、力を入れずに収縮しなくても、頭を支えることができるということです。)

でも、最初から私たちはそんなことをしていたのでしょうか。

それは違うと思います。立ち上がり始めた子どもを見ると、それがわかります。

彼らは、地面から足を通して、自分を支えてくれる上向きのラインの力に「乗り」、頭もその流れに「浮いたり」、「揺らいでいる」ような感じで、頭は何も縛られることはなく、とても自由で軽やかです。そしてもちろん、過剰に頭が働いているということもありません。

セッション7で目指しているのは、そんな自由さです。頭がもともとあったラインの力に乗れると、頭が落ちないようにつかんでいた筋肉たちも緊張したり、硬くなる必要がなくなり、逆に頭を「支えるサポート役」になってくれます。

頭は重いものですが、それを残りの身体の上に適切に置いてあげることができると、頭は重さからも解放されるようになり、働きすぎる思考からも自由になってきます。頭を縛るものはなく、地面から足を通して、身体を支えるラインのサポートを得られるようになってきます。(思考と姿勢はとても関連していて、頭がしかるべき場所に収まり、姿勢が自然になってくると、ごちゃごちゃとした思考も落ち着いてくるのです。)

このことを少し違う角度から見てみると、今までは、頭を自由にするために、それ以外の身体を整えてきました。特に「骨盤の自由さ」のことは何度もこのブログにも書いてきました。骨盤を解放して、水平にしてあげることがベースになって、それに隣接する下肢、脊柱、胸郭、そして上肢にも良い影響が及ぶようになります。

そして、その骨盤と頭(頭蓋)との間には、とても深い関係性があります。それは、私たちの進化の歴史を考えてみるとわかりますが、私たちの遠い先祖は、海の中で自由に泳ぐ魚たちでした。その移動のための泳ぎでは、主に「背骨」がメインで使われます。そしてその背骨の両端にあるものというのが、骨盤と頭蓋になります。背骨を介して、「共鳴」している、「呼応」しているとも言えるかもしれません。

骨盤が変化して、自由な状態になっていくことで、それがそれ以外のところにも良い変化をもたらしてくれるのですが、骨盤と共鳴(呼応)している頭蓋が、もしも歪んでいたり、適切な位置にないということがあると、「骨盤の変化する可能性を、頭蓋が制限する」ということもあるのです。

「もっと骨盤には変化する余地があるのに、それを頭蓋が邪魔していた」ということです。

なので、セッション7で頭蓋、首が変化して、「骨盤の先をゆく」状態になることで、さらに骨盤に変化する可能性が出てくるのです。それが統合のセッションでの、さらなる変化にもつながっていくのです。

頭の状態が変わることで、それに他の身体(特にここでは骨盤)がそれに対応して変化することがあります。

「すでに整った土台に頭を乗せる」とも言えますし、「自由な頭になることで、それに他の身体が呼応する」とも言えるのが、このセッション7になります。


美しい「頭蓋」の構造

そんなセッション7の主人公でもある頭蓋ですが、それ自体の構造はとてもユニークで美しい構造をしています。下の動画を見てみてください。


いわゆる「頭蓋骨」なのですが、1つの骨でできているわけではなく、いくつもの骨が「立体的なジグソーパズル」のように組み合わさってできているのです。

赤ちゃんがお母さんの産道を通って生まれてくる際には、このパズルの「つなぎ目(専門的には「縫合」と呼ばれます)」が「ゆるく」つながれている状態になっています。

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上が赤ちゃん、下が大人の頭蓋

上の図を見てみると、下の大人の頭蓋のつなぎ目は、ギザギザしていて、しっかりとピースが「はまっている」のがわかるかと思います。

それに比べて、上の赤ちゃんの頭蓋のつなぎ目は、しっかりとはつながっていなくて、ところどころに「膜」のようなものがあったりします。そのような淡い構造をするおかげで、赤ちゃんの頭蓋は「大きさを変化させる」ことができます。(そういう理由で、生まれたばかりの赤ちゃんの頭頂部はペコペコとへこみます。)

つまり、お母さんの狭い産道を通ってくるために、一時的に頭全体を「へこます」ことで、するっと頭が通り抜けることが可能になるのです。

赤ちゃんはお母さんのお腹の中で、すくすくと成長します。お腹の中は羊水という海のような場所で、光からも、音からも、寒さからも、衝撃からも守られています。そこで人間が人間たる所以である、大きな脳を育んでいます。

もしもその脳の大きさを得られるまでお腹の中で眠っていて、大きく形を変えることができない「硬い」頭蓋でそれが覆われていたとすると、狭い産道をくぐり抜けることは困難になりますし、お母さんにもすごく負担がかかります。

「脳を安全な環境で十分な大きさになるまで育む」ことと、「母子ともに安全に出産をする」ことの同時を達成するために、この「ゆるいつなぎ目」が役に立ってくるのです。(生まれた後に、頭を不意にぶつけたとしても、怪我をしにくいという効用もあります。)

それでも、この変化のしやすさの「代償」もあり、それが「頭の形のいびつさ」の原因にもなります。

出産の時に、産道に頭がはさまってしまう場合がありますが、そういう時には吸引器が使われて、頭を機械で吸われたりします。音、光、物理的な力などの様々な刺激から守られていた赤ちゃんが、いきなりそんな大きな刺激に晒されます。それが生まれたばかりの赤ちゃんにとって、「恐怖」の体験であるというのは、そんなに難しくない想像だと思います。(こういう経験が、いわゆる「バーストラウマ(出生トラウマ)」にもつながってきます。)

長い時間産道にはさまっていたことで変形することもありますし、吸引器によって変形することもあります。

それ以外にも、寝ている時や、話しかけた時の、「顔を向ける方向の偏り」によって変形することがあります。これは、何らかの原因で、首の回旋に偏りが生じて、それによって片方しか顔を向けないことが続き、頭が頭自身の重さによって、変形してしまいます。

こういった理由で、誕生の際に役に立った「変化できる頭」が、「変形した頭」につながっていきます。

頭の形のいびつさが気になる親御さんも多いと思うのですが、お医者さんにそれを相談すると、「脳が成長してきて、中からそれを押し広げるから、自然に気にならなくなるよ」と伝えられることもあるそうです。

でも本当にそうでしょうか。

僕の今までのロルフィングの経験では、大人になっても頭の形のいびつさを持っている人はいます。それは間違いなく、赤ちゃんの頃の変形が、そのままの形で「固定」されてしまったものです。(大人の頭蓋は、ちょっとやそっとの力では変形することはないので、変形は「どう出産したか」、そして「その後の期間(脳のつなぎ目がゆるい時期)を、どう過ごしたか」によるものだと考えられます。)

先に紹介した動画で、すごく複雑な形をした骨が、とても複雑に重なり、つながって頭蓋ができているのがわかったと思いますが、眼球が収まっている「眼窩」も、鼻の奥の「鼻腔」も、おいしいご飯を食べる「口腔」も、「いくつかの骨が合わさって構成されている」のが特徴です。

つまり、眼も、鼻も、口も、それに対応するパーツが一つあって、それが組み合わさっているのではなく、それらの部分でさえも、いろいろなパーツが組み合わさっているのです。

そんな複雑に組み合わさっている頭蓋の構造が「いびつさ」を持っていて、その眼、鼻、口、さらには脳の機能に、何も影響がないとは言えるでしょうか。(頭蓋の場合も、全身と同じように「構造」と「機能」とが、互いに関係し合っていると、僕は考えています。)

もしかしたら、副鼻腔炎の症状は、鼻腔の構造の歪みからきているかもしれませんし、左右の視力の差、見え方の差も、眼窩の構造が影響しているかもしれませんし、顎関節症が口腔の構造のいびつさに由来している可能性があるかもしれません。

セッション7では、その頭蓋の構造にもアプローチしていきます。そして、それによってこれらの症状が改善するケースもあります。

お医者さんに頭蓋の構造にワークすると話すと、「頭蓋の縫合の関節は、「不動関節」だから、そもそも構造が変わることはない」と言われるかもしれません。

でも、わずかですが、頭蓋の骨のつなぎ目、つまりは縫合と呼ばれている「関節」も、他の関節のように「動き」が存在します。

しかもある「周期的なリズム」を持って、頭蓋自体が「膨張と収縮」を繰り返しています。それが下の動画です。


これがすごく微細に、しかもゆっくりと行われているので、目に見えるほどの変化にはならないのですが、私たちがこうして生活している間も、ずっとこの運動は繰り返されています。


「ミミック(まね)」をする生命たち

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丸い地球の表面を覆う「プレート」

これを初めて知った時に、「地球に似ているな」と思いました。地球も、気の遠くなるような長い時間をかけて、周期的なリズムを持ちながら、膨張と収縮を繰り返していると考えられています。

頭蓋はいろいろな骨が組み合わさって、丸い頭を形成していますが、その一個一個の骨が地球の「プレート」のようにも見えてきます。(日本はプレートの「つなぎ目」の辺りに位置しているので、それに由来する地震が多いと言われていますが、頭蓋の骨の「つなぎ目」の部分には、頭痛などの症状が多く発生します。)

この世界には、いろいろな「法則」が様々に形を変えながら存在しています。

子どもと一緒に自然の中で遊んでいると、「自然の中に身体が見える」というか、「身体の中に自然の秘密が隠れている」というのを、深く実感するようになりました。

まだまだ私たちのこの「小さな自然」である身体には、解明されていない不思議がたくさん眠っています。それをロルフィングという方法を通して、僕はたくさんのことを学んだり、発見したりしています。

特にセッション7をする時には、「生命(自然)の神秘」に驚かされることが多いです。

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近くの公園の木の枝ですが、「血管(または神経)」のようにも見えます


身体の上に頭を置いてあげて、頭が自由になるということ。そして、その頭という存在は、とても複雑で、美しい構造をしていて、まるでそれが私たちの住んでいる地球のようにも見えてくるということ。

少し長くなってしまいましたが、こういったことをセッション7では行っていきます。

以下にAさんの感想を載せます。細かい反応は覚えていないようですが、全体的には順調に進んでいると思います。

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第6回目のロルフィングで世界が変わって見えるという、不思議な感覚を体験することが出来たので、第7回目のロルフィングまでその6回目で感じた感覚が残っているのか、体調はどんな感じになっていくのか、気になっていました。

日常生活では、festaでセッションを受ける時ほど、なかなか体の声に目を向ける生活が出来ずにいて、正直ぱたぱたと7回目を迎える形になってしまって、自分の中でもったいないことをしてしまったなぁという気持ちが正直なところです・・

1日の中で寝る前などに、festaで意識を集中させていることを日課のようにできれば、体調やメンタル面にとってもいい影響がありそうだなという気がしてます。

6回目以降、体の細部の変化をみるというよりは、全体のバランスを調整する感じになっているので、あまりこの部分が大きく変化した!というのは分からなくなってきています。

7回目終了後も、なんとなくの感覚で大まかに「体調がいいな。」とか、「肩甲骨の位置が変わって姿勢が常にすっとしているようになったな。」とか、「頭や首がこったり痛いと感じることが少なくなったな。」と気づいたり、自分の歩き方や呼吸の仕方を意識したりする機会は確実に増えてはいます。

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次の統合のセッションで、どう身体が変化してくるか楽しみにしたいと思います。




Yuta

( Posted at:2017年4月17日 )

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