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モニターDさんの感想(セッション3 | 40代 女性)

Dさんも3回目になりました。

まずは最初に感想をご覧になってください。

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今回は結構耐える回でした。痛かったー。
どういう動きなのかイメージできず、ちゃんとできていたのか自分でも心配でした。

動く必要がないところまで動かすから余計に疲れてしまう。
そんな感じのことをおっしゃっていて、ああ、自分はそうしちゃってるな、だから大したことしてなくても疲れるんだなと思いました。

パソコンに向かっていて、ふと気が付くと、ものすごく肩に力が入っていたり、腰のあたりが緊張してたり、自分のくせって気が付かないうちに自分を疲れさせちゃってるんだと思いました。

昨日のセッションの後、鏡で自分の横からの姿勢を見て、全然違うと大友さんは言ったのですが、今一つ自分ではピンと来ていませんでした。
でも今日、自分で腰を触って、ようやく気が付きました。
イスに座っていても、今までは腰のあたりが反っていて背もたれとの間に隙間があったのですが、イスの背にぴったりとくっつくようになっていました。
座っていてもすごく楽です。

肩回りもすごく軽くなって、ドライヤーをかけてる腕が、こんなところまで回るっけ?とびっくりするくらい。
片手で全方向乾かせるくらい動きました。

今日は体はすごく軽いですが、とても眠いです。
あまり足の冷えは感じなくなりました。

また次回も宜しくお願いします。


(メールの最後に質問があったので、そのやりとりも載せます。)

Dさんの質問

ちょっと質問です。
寝るとき、横向きで寝るよりあおむけで寝たほうがいいとかありますか?


僕の答え(少し書き直しをしています)

寝る姿勢に関してですが、横向きで寝るのは悪いことではないのですが、特定の方向しか寝れないという時には、「すでに身体の左右がずれている可能性がある」と思ってもらっていいです。

「膝を組む」のと同じなのですが、「骨盤がゆがむから、膝は組まない方がいいですか?」と聞かれる時があって、「膝を組みたい」と思うということは、もうすでにどちらかに骨盤のバランスが崩れているということです。

組まない真ん中だと落ち着かないので、組みたくなるのです。

ということで、身体が整ってくると「自然に」仰向けに寝るようになります。そもそも組みたいという気持ちも出てこないのです。

なので、仰向けに寝てみて、それが居心地が悪いという時には、無理にその姿勢に押し込まなくても、横向きに寝てもらって、それを観察していってください。


Cさんのお返事

今まではだいたいどっちかの横向きじゃなくちゃ寝られなかったのですが、仰向けでいるのがそんなに辛くはなくなってきました。
そういえば足も組みたいという感じがしなくなりましたし。

少しずつ、自然に楽な姿勢が身についてくるのが楽しみです。

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ロルフィングって痛い?

よく聞かれる質問です。

答えは、「痛い時もありますし、そうじゃない時もあります。」という、何とも曖昧な返事をしています。

痛くなるのを求めているわけではなく、本来のあるべき位置ではない組織に対して、その場所(身体のどの場所なのか)、扱う組織(筋膜なのか、骨なのか、内臓、神経、血管なのか)によって、使う道具(指先、手のひら、拳、肘など)を選択して、組織のあるべき位置に誘導していくのが目的になります。

その結果、痛く感じる時もあれば、ただただ触れているだけなのに、身体の内側が反応してきたりすることあります。

痛いだろうなという時には、「痛くないですか?圧はちょうどいいですか?」などと、なるべく聞くようにしています。(歯医者さんのように、聞いておいて「我慢してくださいね」ということは言わないので、安心してください。笑)

セッション中に感じる痛みには二種類あって、「先がある(我慢できる、チャレンジしたい)痛み」と、「先がない(身体が反射的に逃げる)痛み」とがあります。

いわゆる「痛気持ちいい」痛みは、身体が望んでいる痛みで、我慢できて、痛いけどなぜかチャレンジしてみたいと思うようなものです。圧がかかっている時は、痛みを感じいますが、圧を加えている手を話すと、その痛みはすぐになくなります。「後を引く痛み」ではありません。

反対に、呼吸が浅くなったり、汗をかいてきたりするなどの反応が出てくると、身体がゆるむのではなく、かえって「緊張」させてしまうので、それは「圧が強すぎる」場合だと思ってください。また、神経が圧迫されると、とても不快に感じるので、身体が「逃げよう」と反射的に動きます。しびれを感じる場合もあるので、それは「不適切な場所に圧を加えている」場合ですので、それもすぐに教えてください。

昔の「クラシックな」ロルフィングは、「かなり痛かった」そうです。その代表格が、アイダ・ロルフさんです。

授業でアイダさんがワークしている動画を見せてもらったことがありますが、屈強な成人男性が、あまりの痛さに泣いていました。笑 さすがにそれはやりすぎだなと思うのですが、アイダさんのロルフィングを受けた人は、「これが証拠だよ」と、鷲に引っかかれたように真っ赤になった身体を、他人にうれしそうに伝えていたというエピソードもあります。

ちなみになのですが、ピラティスを始めたのは、ジョセフ・ピラティスさんですが、彼の昔の動画を見ると、前屈している男性の背中を、かなりぐいぐいと押していました。今ではそんな指導は絶対にしないでしょうが、創始者と呼ばれる人たちは、なかなかパワフルな人が多いのかもしれません。笑

僕はそんなアイダさんの最初の五人の弟子の一人の「エメット・ハッチン」さんのロルフィングを受けたことがあります。彼はハワイのカウアイ島というところに住んでいて、そこでアイダさんの教えを受け継いで、たくさんの生徒に指導をしていました。とても温かい人で、なんとも言えないエネルギーを持った人でした。残念ながら、昨年亡くなってしまいましたが、彼に教えてもらったことは、今も僕のこの身体にきちんと血肉となって吸収されています。

彼のロルフィングのスタイルも、その師匠のアイダさんの生き写しのように、とても力強く深いものです。痛いのは痛いです。でも、「痛かったらやめましょうか?」と聞かれると、「いや、もう少しがんばってみます」と答えてしまう、先がある痛みなのです。

もちろん後を引いたり、「揉み返し」のようなものはなくて、身体がとても統合されて、上下を貫くラインを感じ、とてもエネルギーに満ちていたのを覚えています。「アイダ・ロルフさんも、あんな感じだったのかな。」と、日本から遠く離れた島で、海を見ながら思っていました。

痛みは悪いものではありません。必要な痛みもあります。でも、その人にとってそれが「適切かどうか」というのは、常に頭に置いておかなくてはいけません。きちんとコミュニケーションを取りながら、ロルフィングをしていきますので、あまりにも過剰な時には、遠慮なく伝えてください。

その痛みよりも、その先に「身体がどう感じるか?」というところを大切にしてもらえたらと思います。


足を組むと骨盤はゆがみますか?

これもよく聞かれる質問です。

僕の答えがすで書かれてありますが、「足を組みたい」と思った時には、「もうすでに身体には、何かしらの構造の崩れが存在している可能性がある」と考えてもらって、その直前にどんな生活をしていたのかなと、少し振り返ってもらえるといいと思います。

そして、組みたいと身体が思っているので、「思う存分、組んでください」というのが、僕の考えです。

もうすでに身体が偏っているわけですから、「目盛りの針を振り切る」ように組んでもらった方が、身体も気が済んで、満足して、針が真ん中に振り戻ってきてくれると思っています。

気持ちが落ち込んでいる時もそうですが、それを「落ち込まないようにしよう」と考えたりして、中途半端にぐずぐずとするよりも、とことん落ちるところまで落ちると、その内に「底を打ち」、自然に上がってきます。

ロルフィングをしていくと、構造がニュートラルになってくるので、「足を組む」、「横向きにしか寝れない」、「めちゃくちゃジャンクなもの(または甘いもの)を食べたい」などという、偏ったり、極端な要求が、自然に出てこなくなってきます。

気づくと、そんなに足を組まなくてもよくなったし、仰向けでも寝れるようにもなったし、偏食もしなくなってきたという風になります。

「では、これを崩さないように、足を組まない方がいいんですか?」

これもロルフィングの10シリーズが進んでくると、よく聞かれることです。

でもそれは、逆に「組まないようにという緊張」を、身体につくっているということです。せっかく身体的にも、精神的、思考的にも、「緊張、クセ」が抜けてきたのに、新たな緊張をまた自分でつくっています。(人間っておもしろいですね。)

なので、逆にそういう要求が出てきたということは、身体が何かしら偏ったり、ゆがんできたという「サイン」だと捉えてもらえるといいと思います。そして、ここ最近どんな生活、行動をしていたかなと、身体が何を伝えようとしているのかを、少し観察してみてください。

ロルフィングの10シリーズは、身体の構造が、ダイナミックに、パワフルに、そして長く続いていくものとして変化していきます。それは間違いないのですが、「完璧な人間」になるわけではありません。

生きているので、必ずケガをするでしょうし、病気にもなるかと思います。スムーズなことばかりな人生ではないので、仕事に疲れたり、何をやってもうまくいかない停滞も起こるでしょう。

でも、ロルフィングを受けると、「身体の気持ちが少しわかる」ようになります。この「近くて遠い私の身体」が、何を私に伝えようとしてくれているのかが、以前よりはわかるようになっているはずです。

仕事を詰め込みすぎて、身体に無理をかけていたかもしれません。
暴飲暴食をして、内臓に負担をかけていたのかもしれません。
考えてもどうしようもないことを考えすぎて、頭から煙が出ているかもしれません。

そういうことをすると、「物言わぬ身体」が、身体のゆがみのサインとして、先に書いたような要求をしてくることがあります。直接言葉を使っては伝えてくれませんが、それに向き合って、それを聞こうとする人には、身体は何かを必ず伝えてくれます。

「足を組むかどうか」、「横向きに寝るかどうか」も、もちろん大切ですが、そのメッセージの裏を読み取ってあげようとする、こちら側の態度も重要かなと思います。

「足を組みたいんだ、そっかそっか、それじゃあ思いっきり組んじゃおうね。何か最近、身体に無理がかかることしたっけかな?」

この気持だけでまずは十分で、身体も何かしらの変化を見せてくれると思います。

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Dさんには冷えがありましたが、それも少し変化が見えてきたようです。これは、身体の構造もそうですが、内臓など、身体の中身も反応し始めてきてくれているのかなと思います。まだ手は冷えているようなので、コアセッションに入ると、さらに変わってきそうです。

必要のない、ムダな動きというのがありますが、これはまだ第1章ではピンとこないかもしれません。これはもっと先に進むと、少しずつ身体でわかってくる感覚です。もうちょっと時間をかけていきたいトピックですね。

次からはDさんも深層のセッションに入ってきます。どんな反応、変化を見せてくれるのか、楽しみに見守っていきたいと思います。




Yuta

( Posted at:2017年3月 7日 )