朝から暑い日でした。ビールが飲みたくなるような晴天の日です。maaruに着くと、昨日の準備の最後よりも、細部の完成度が上がっていることに気づきました。昨日の夜、わたるくんとゆきちゃんが細かいところをやってくれたんでしょう。そういうところが、2人がすごいなと思うところです。もしも僕だけの準備なら、まつりはもっとゆるりと、くたくたしていたことでしょう。さすがプロの仕事です。
お手伝いをしてくれる人も集まり、まだ足りないところ、当日しか準備できないところをみんなで詰めていきました。僕はドリンク担当だったのですが、知り合いの酒屋さんにお願いして、ドリンクを入れる大きな容器、たくさんのドリンク類、そして生ビールを注ぐサーバーを届けてもらいました。生ビールサーバーでテンションが上がり、早速の試し飲み。格別ですね。容器に水を張り、お願いしていた氷も入れました。氷は多めに用意をしたはずでしたが、酒屋さん曰く「この天気なら午前中でなくなるかも」とのことです。追加のブロック氷もお願いしました。キンキンに冷えてきた水の中に、ドリンクを放り込み、きゅうりとトマトも冷やしました。日差しが反射して、野菜たちがきらきらと輝いていました。
まつりの開始時間が近づいてきたので、今日お手伝いをしてくれるスタッフさんを全員集めてのミーティング。「今回は、maaruさんに普段来ていただいているお客さんへ、感謝を伝えるおまつりなんです」と、一番覚えていてほしいことを確認して、いざ配置へ。
今回のまつりは、「おたのしみコイン」と呼ばれる金色のコインと、お金とをまずは交換してもらいます。1,100円で8枚のコインがゲットできます。そして、りんごジュースなら2コイン、ペンネ・アラビアータなら4コインという風に、コインで「おたのしみ」を交換していきます。コインが足りなくなったら、8枚のコインを追加で購入することもできます。手の中にあと1枚のコインがあったら、1枚のコインで交換できるものを探すのか、はたまた追加コインを買うのか。多めに購入して、友だちとコインを分けるもよし。「今、手元にある中で、どうすればより楽しめるのかを考える」というのが、コインの楽しさです。
こどもたちがコインを握りしめ、「〇〇ください」と言ってくれるのがなんともうれしかったです。お金というか、「お金を通して何が行われているのか」を、少しでもこどもたちが感じてくれたら、コインにしてよかったかなと思います。お金を出せば、相手が自分のほしいものをくれたり、してほしいことをしてくれるわけではありません。流れ、行き交うのはお金だけではないですよね。
まつりが始まるとすぐに、仲のいいカップル、小さなこどもをベビーカーに乗せた家族、おじいちゃんおばあちゃんとお孫さんとそのご両親、中学生の友だちグループなどなど、あちこちからたくさんの人たちが集まってきました。まつり経験の乏しい僕らは、もうてんやわんやで、とにかく頭を働かせ、手を動かし、声を出して、それに対応していきました。オーダーを間違えたり、料理が出てくるのが遅かったり、早々に売れ切れてしまうものがあったりと、修正するところは多々あったのですが、わたるくんのできたて鉄板料理は、満足してもらえたと思います。昨日洗ってにこにこしていた野菜たちは、おいしい料理へと華麗に変身してくれました。野菜ってこんなにもおいしいものなんですね。
楽しかった時間はあっという間に過ぎ、暑い夏の日も終わっていきます。日が暮れてからは、残った人たちで手持ち花火をしました。僕はとうの昔に燃え尽きていましたが、みんな元気に走り回りながら、花火を楽しんでくれました。準備の段階では、まつりは、準備する側がつくるものだと思っていたのですが、来てくれた人たちがつくっていくものなんですね。
今、自分たちの手元にあるもので、最大限に楽しむまつり。これからも末永くつづいていってほしいなと思います。来ていただいたみなさん、ありがとうございました。また来年の山の日に。
Yuta