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こころとからだの平和バトン その3

鉛筆ひとつで白紙と向き合う時間は、

地図のない森をさまようのにも似た心細さがある。

つい誰かに道を訪ねたくなる。

そこをぐっとこらえて、ただ自分の身一つで、

白紙と辛抱強く向き合う。

方針を立てる。

計算してみる。

幾度も失敗をくり返しながら、それでもあきらめずに挑み続ける。


そうすると、時に本当に、真っさらの紙から始めて

自分で歩んで「わかって」しまう瞬間がある。

最後までどうしてもわからないことももちろんあるが、

最初はさっぱりわからなかった問題を、

独力で解決した瞬間の喜びは格別である。


わからない自分が白紙と向き合い、

辛抱強く試行錯誤をくり返しているうちに、

ある瞬間「わかった」自分に変わるのだ。

        (森田真生「数学の贈り物」より引用)




なるべく、人のからだに向き合うときには、

白紙の状態で臨もうとする。


人のからだを、方法論の中に閉じ込めてしまえば、

楽だろうなと思う。


けど、人のからだに、正解などあるんだろうか。


痛みがすっかり取れた。

長年できなかった動作ができた。

大会や仕事でいい成績を残せた。


それが正解だろうか。


自分の仕事を定義できたら、そこにはゴールがある。

そしてそれには、最短のプロセスがある。

そのために、方法論は生まれてくる。


けど僕は、そんな方法論から自由になったボディワークをしたい。


人の複雑さを、複雑なままに捉え、

自分がそこにどう反応するのか。


まっさらな状態で向き合うのは、怖い。


けど、そこを辛抱強く、時間をかけて、

いろいろなことを試してみる。


そうすると、何か「わかった」瞬間が訪れ、

それはその人と分かち合えるものだと思う。


そこから、ただの「癒える」の先にあるものが、

見えてきそうな予感がする。


「計算も論理もない数学がしたい」と言ったのは、

日本の偉大な数学者の岡潔だ。


「わかる」というピュアな喜びのために、

「方法論も論理もないボディワークがしたい」と思う。


そのために、これからも白紙の自分のままで向き合い、

目の前の人を、そのまま受け入れて、

自然にことが起きるのを待てるセッションをしたい。


これからも、素直に、ていねいに。




IMG_2580





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三日間だけでしたが、こころとからだに関して思うところを、

自由に書いてみました。


いつもは、無理をせずに、文章が自然に出てくるのを待って、

ブログを書いているのですが、今回は違うスタイルでした。


自然に出てくるものとは違って、生みの苦しみがありましたが、

後で読み返してみるときに、

何かしら意味を落としてくれるかもしれません。


三日間で、大それたテーマは扱ってはいなくて、

よくよくあるようなことを書きました。


でも、よくよくあるようなものに惹かれてしまう僕は、

長々といろいろと書いてしまうのでした。


楽しいプロセスでした。

ありがとうございました。




さて、次にバトンをお渡しする二名を

指名させてもらいたいと思います。




まず一人目が、仙台で温真堂をされている、

鈴木真人さんです。


http://onshindo.com/



エネルギー療法を中心に施術されていますが、

薬剤師さんでもあり、鍼灸師さんでもあります。


年は離れているのですが、交換セッションを何回もしたり、

昔からの友人のように感じています。


とても温かい方で、どんなことを書かれるか楽しみです。




つづいて二人目は、新潟に住んでいる鈴木まりこさんです。


まりこさんとは、大学時代にブログを通じて知り合いました。

僕が突然、ブログにメッセージを送ったのがきっかけです。


静かで穏やかに文章を書く人なのですが、

なんというか、すっと芯の強さを感じます。


僕は彼女の文章のファンです。


今回のバトンを受け取って、すぐに彼女が思い浮かびました。




お二人とも、僕がとてもワクワクしています。

どんな流れになるのでしょうね。

みなさんもぜひ覗いてみてください。


ではでは。




Yuta

( Posted at:2015年7月 2日 )