ロルフィングハウス フェスタ FESTA

カテゴリー

最近の記事

月別アーカイブ

土に触れる手、土を触れる手。

僕がロルフィングでしていることは、

「症状の改善」ではなくて、

「背景の改善」なのだと思います。


これは、自然で言うところの「土の改善」になります。


いくら良い種を植えても、土が良くなくては、

喜ぶべき収穫は迎えられないでしょう。


木が枯れていたとしたら、木も調べますが、

その土をよく見ます。


では、その土は何で決まるのか。


周りにどんな木が生えていて、それが落ち葉になるのか。

どんな川が流れていて、それはどんな山から始まっているのか。

その山に降る雨は、どこから来たのか。


植物は、土に生えます。


その土は、さまざまなものの影響を受けます。




人のからだに現れる「症状」は、

それがはっきりと確認できる頃には、

その土壌である「からだ」の状態は、

かなり悪い状態にあります。


症状として認識できる前には、

「兆し」があったはずです。


現れた症状を、いくらいじろうとしても、

それは土壌から生まれてきたものですから、

土壌が変わらなければ、意味がありません。


からだという土壌は、さまざまなものの影響を受けます。


そして、土壌が変わるには「時間」がかかるのです。




今まで生えていた在来種の植物が、

最近は見かけなくなっている。


それは、土が変わってしまったからだと言う。


でもそんな状況が、すぐに改善するとは思えません。


そうなるには、かなりの時間がかかったはずです。


そして土が改善するのは、そんなに簡単なことではなく、

そして、手のかかることで、時間もかかります。




ロルフィングは、その土に目線を置いていて、

そして、それを変化させることのできる、

稀有なボディワークだと思います。


土、そしてからだに深く触れていると、

手は変化していきます。


僕の知っている素晴らしいロルファーさんたちの手は、

僕の祖父や、父のように、

長い時間、土に触れてきた人のような、

なんともあたたかみのある、深い手をしています。


自分の手を見つめてみると、

土に触れることはできても、

土を触れるにふさわしいものでは、まだありません。


まだまだ自分にも、たくさんの時間が必要なようです。




Yuta

( Posted at:2015年3月23日 )