先日、かおるさんのライブに行ってきた。
かおるさんと初めて会ったのは、
ミドリカフェでのイベントの時だった。
ブラジル音楽を歌う人が来ると知ったので、
少し前にブラジルに行ったこともあったから、
一人で聴きに行くことにした。
かおるさんは日本人っぽくない雰囲気の人で、
歌う前には、美しい詩をきれいに朗読する。
歌い始めると、すっとかおるさんの空気になって、
かおるさんの見せてくれる世界の中に引き込まれる。
「不思議な人だな」と思った。
歌い終わった後に、少しだけ話をした。
ブラジルに行ったこと、そこでロルフィングを勉強したこと、
だいたいそんなことを話したと思う。
その場所には、結構な人がいたから、
かおるさんはすぐに他の人と話すために
どこかに行ってしまった。
そろそろ帰ろうかなと思った時に、
「最後の一個やからあげるわ」と、
ブラジルのトウモロコシ料理をくれた。
名前は忘れたけど、それがなんだかうれしかった。
今回は、ブラジル音楽だけじゃなく、
南米の音楽もたくさん歌ってくれた。
僕は生で音楽を聴くと、その「空気の動かし方」に
いつも驚かされる。
レゲエでは、「ヴァイブス」って言ったりするけれど、
かおるさんは空気をつくるのがうまい。
風使いのようだ。
帰り道に、奥さんとかおるさんの話をした。
「かおるさんは、いろんな景色を見せてくれるね。映画みたい。」
と奥さんは言った。
僕もその通りだと思う。
歌う人はすごいなと思う。
呼吸が歌を呼び、歌が風を呼んでくる。
Yuta