本を読むのが好きで、今は内田樹さんと池上六朗さんの
『身体の言い分』という本を読んでいます。
「そうだよなぁ」と膝を打つ箇所がありましたので、
それを載せたいと思います。
[内田さん]
子どもの時に読んだ絵本のネタみたいなものも、
それから40年くらい経って、「うん!あれが使える」
っていうこと、ありますよね。
時々、「内田さんって本当にものをよく知っていますね」
って言われるんですけど、「ぜんぜん知らないの、ぼく」
って言うんです。
ぼくが活用している知識でまじめに勉強して身につけたものなんて
ぜんぜんないんだけれど、生まれたから今までの経験を全部、
すべてをフル活用して「知識」に繰り込んで使い切るから
無駄がないだけなんです。
池上先生は、野菜の捨ててしまうようなところも使う、
そういうところは栄養価が高いというお話をして
おられましたけど、ぼくもそうで。
ふつうの人が捨ててしまうようなところを、
ぼくは惜しんで全部とっておいてあるので、
何かの時に、「あ、キャベツの芯があった、ああこれこれ、
これがちょうどここにぱっと入るんだ」(笑)
みたいのがね、あるわけですよ。
[池上さん]
わたしも瓶の蓋とかね、教室にいっぱい置いてありますよ。
何かの時に、ほらこれでしょう、と説明できますから。
長いことやっていると、そういうことが起こる予感が、
わかるようになってくるんです。
(身体の言い分、P222,223、毎日新聞社)
僕は「勉強」が好きなのですが、
別に毎日、解剖学や生理学の分厚い本を見てるわけじゃなく、
全然ロルフィングに関係無さそうな本を読んだり、
テレビを見たり、散歩したり、
使えそうなものをいろいろと雑多に収集しています。
おもしろい表現の絵があったり、
素晴らしいからだの動きの動画あると、
とにかくストックしておきます。
そうすると、ロルフィングのセッションの時に、
「あ、あの時のあれが使える」
ってひらめくことがあります。
直接的な「勉強」ももちろん大切だと思いますが、
僕は雑多にいろいろと収集するのも大切かなと感じます。
たまに、「無駄なく、まっすぐに進むのが夢の近道」
なんて言葉に出会ったりすることがありますが、
多分、生きていく中で、無駄なことなんて一つもなくて、
目の前の楽しそうな道をてくてく歩いて行くと、
それが案外一番の近道のような感じもしています。
明日も楽しいことしていきたいですね。
Yuta