同じものを見る。

クライアントさんに80歳を超える方がいらっしゃいます。

立ち上がることは問題なくできるのですが、

歩行器がないと歩くことができません。

「なんとか杖だけで歩けるようになりたい」とのことでした。

セッションの前にはいろいろと質問をさせていただいて、

いろいろな話をしました。

前の整形外科にトレーナーとして働いていたときには、

あまりの忙しさに、お話をする時間がなかなか持てませんでした。

たくさんの方々とお仕事をさせてもらうのはうれしかったのですが、

「肩が痛い人」

「この前手術した人」

といった感じで、痛みだけでその人を見て、その人がどんな人で、

どんなことを楽しいと思っていて、どんな家族と暮らしているのか、

そんなことも知らないままに、痛みがなくなると会うことがなくなって、

目の前をただ人が流れていくような感じになりました。

どうもそれが苦しくて、僕は自分でfestaをやり始めたように思います。

そのクライアントさんは、からだの中がとても元気で、

僕のタッチにすごくいい反応をしてくれました。

セッション中は、戦後は住んでいる場所に恵まれて、

東京に運ぶはずの高級食材が運べないときには、

それを食べることができたので食べ物には困っていなかった話や、

お父さんが昔はバックがなかったので、お腹にお金を巻きつけて、

それで商売に行っていた話などをたくさん聞けました。

からだもだいぶ整って、10シリーズを続けてくだされば、

目標は意外に向こうからやってきてくれるように

達成できるのではと思っています。

基本的に、治っていったり、良くなっていくのは、

クライアントさんに起きるのもので、

そんな貴重な過程を、僕らはご一緒させてもらうのだなと

改めて思いました。

"Not doing, but being."

僕の大切にしている言葉です。




Yuta

( Posted at:2012年11月 4日 )

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