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モニターBさんの感想(セッション6 | 40代 女性)

モニターを受けてくださる方の中では、Bさんは「1ヶ月に1回」のペースで受けている、「長期に渡るプロセス」のケースなのですが、それでもしっかりと身体は変化してきてくれているかなと思っています。

Bさんの最初の頃は、「身体が悲鳴を上げる」ような状態だったのですが、その節々からの悲鳴を「生み出している土壌」自体の改善が、少しずつですが着実に進んできているように感じます。

今回はセッション6ですが、どんな感じだったのか感想を見てみましょう。

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本日6回目の施術を受けてきました。

腰が張り始め、苦しかったのですが、尾てい骨や背骨との繋がりなど、大切な部位に対してのセッションである事を説明していただいてから、施術していただきました。

臀部は押されるとかなり痛かったですが、凝り固まってる自覚があったため、想定内でした。

膝に古傷もあるため、膝下には歪みがあり、左腰も張るために、左股関節の可動域が少なく、少し違和感がある状態でしたが、施術が終わると腰も楽になり、脚の歪みも、ウエストから腰骨にかけてのラインも左右対象になり、身体も軽くなりました。

毎回次回まで1ヶ月開いてしまうのですが、元に戻るということもなく、どんどん身体が整い楽になってくるのを実感できるようになりました。

やはり筋肉が凝り固まるというのはよくないことしかないため、ストレッチを欠かさず行いたいと思います。

次回の施術が楽しみです。

※内容が変わらない程度に、少し加筆、修正しています。

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「10シリーズを受ける頻度はどれくらいがいいんですか?」

ロルフィングを受ける頻度は、「1〜2週間に1度」が推奨されていて、それよりも早すぎると、セッション後にも続いている「変化のプロセス(余韻)」が落ち着く前に、またセッションを受けることになり、身体が変化に「追いつけなくなる」ようになります。

セッション中には、様々な「情報(刺激)」が身体に入ることになりますが、それに身体が「反応」することで、それが受けてもらう人が感じる「変化」になっていきます。

その情報を身体が受け入れる際に、「処理できる容量(個人差があり、個人の中でも変化します)」を超えてしまうと、身体が「(情報が多すぎて)お腹いっぱい」の状態になってしまって、「ネガティブな反応」を示すようにもなるので、ロルファーとしてはその「塩梅の見極め」が大切になります。

「ちょうどいい」刺激が入り、身体が「健全(理想的な状態)へと向かう反応」をしてくれるのを目指しています。

反応には、「身体に手を置くと、すぐにその部分がゆるみ始めた」というような「短期」の反応もあれば、「最初は、身体が温かくなってきて、そこから腰の辺りがすーっと伸びる感じなってから、今度は頭の後ろの辺りが広がってくる感じがありました」という「(少し時間差がある)中期」のものもあります。

さらに、最初に「余韻」という言葉を使いましたが、「セッションの後は、すごく寝付きがよくて、朝の目覚めもすっきりでした。そこから2、3日は身体が軽くて、首のだるさもなくなってきて、週の後半からは、それが落ち着いてきて、身体に馴染んできたような感じです」という風に、「(種を蒔いて、それが芽を出すような)長期」の反応もあります。

このように、ロルフィングは「受けた後が一番楽で、家に帰ったら、すぐにまた肩こりが気になり始めました」というような、「クイックマッサージ的」な短期的な反応だけでなく、「効果がじわじわと出てくる」のが特徴で、それゆえに「効果が長く続く」と言われています。

これらのことを考慮して、「1〜2週間に1度」くらいのペースが、ちょうど変化のプロセスも落ち着いてきて、次のセッションを受ける「頃合い」になってくるということになります。

最初にも書きましたが、Bさんは「1ヶ月に1度」のペースで受けてくれていますが、それでも身体の構造のバランスが取れてきて、その結果として、身体中にあった痛みや張りなどの不調もなくなってきています。

頻度としては、「1ヶ月に1度」だと少し長い気もするのですが、僕の場合は、「身体の感覚がよく(刺激に対するレスポンスがよく)、自分の身体を動かしながら探求できる人」なら、それくらい間が開いても大丈夫だと感じています。


「レスポンスがいい」人とのセッション

ロルファーの様々な「タッチの刺激」に対して、「レスポンスがいい(速い)」人と「レスポンスが悪い(鈍い)」人とがいます。

今までの僕の経験だと、競技レベルの高い「アスリート」であったり、ダンスなどの「身体表現」を長く続けている人たちは、「レスポンスがいい」人が多いという印象があります。

そういう人たちとセッションをすると、こちらが「最小限の刺激」を与えるだけでも、「連鎖的な反応」が起こっていきやすく、こちらも次第に「ノッて」きて、セッションの効果が「加速」し、お互いに驚くような変化を体験することがあります。

これは、ジャズなどの「即興演奏」や、音楽のコンサート、ライブでの「オーディエンスとパフォーマーとの関係性」にも近いかもしれません。一緒に演奏する相手や、そこに集まっているオーディエンスの「レスポンスがいい」と、どんどん「ノッて」きて、「(自分たちを超えた)うねり」が生まれてくる状況に似ています。

そして面白いのが、そこで起こった大きな変化というのは、その後も「変化し続ける、息の長い(余韻が続く)」ものであるのが特徴です。

つまり、「レスポンスがいい」人に起こる反応というのは、「熱しやすく(連鎖して、加速しやすく)、冷めにくい(効果が持続しやすい)」ということになります。

では、なぜ「冷めにくい」のでしょうか?

セッションを受け終わった後は、自分の身体が「新しくなった」ように感じることがあります。

身体が軽かったり、楽に一歩が踏み出せるようになったり、いつも動きが悪いところがスムーズに動いていたり、いつもとは違った感覚がします。

その「新しくなった身体」で、「いろいろなことを試してみたい」という「好奇心」がそういう人たちには備わっていて、こどもが「新しいおもちゃ」で夢中になって遊ぶように、生まれ変わった身体で「遊ぶ」ということが自然に起こってきます。

「遊び」の中で、こどもはいろいろな「発見(気づき)」を得て、どんどん「成長(変化)」していきますが、セッションを受けた後の身体で遊んでもらえると、様々な気づきがあって、それによって身体もさらに変わっていくことができます。

ロルフィングのセッションによる「直接的な反応」は、すでに書いたように、大体「1〜2週間」くらいだと思うのですが、その後の「遊び」による「間接的な反応」によって、さらにそれが続くということが可能になります。

そういうことで、Bさんのように「身体の感覚がよく(刺激に対するレスポンスがよく)、自分の身体を動かしながら探求できる人」なら、「1ヶ月に1度」のペースで受けても、十分に身体は大きく変化していってくれます。


「セッションに主体的に関わる」ということ

レスポンスに関しては、「レスポンスがいい」人が優れていて、「レスポンスが悪い」人がダメだというわけではありません。

「熱しにくく、冷めやすい」という反応だったとしても、セッションを継続的に受けていくと、それが必ず変わっていきます。(そのために、10回のセッションを用意して、段階的にロルフィングをしていきます。)

これまでにも、レスポンスが遅かった人が、アスリートやダンサーレベルにまで変わってきたこともあります。

「身体は刺激に対して、必ず反応を示す」というのは、スポーツの経験がなくても、そんなに身体を動かす機会がない人でも、生まれたばかりの赤ちゃんでも、ご高齢の方の場合であっても、どんな状態の身体にでも当てはまる大前提なので、その必ず起こる反応をうまくつないでいくと、どんな人でも必ず「目に見えて、実感として感じられる」変化を見せてくれます。

重要なのは、「セッションの主役は自分であって、そこで起こることに主体的に関わる」という態度ではないかなと思います。

これと反対なのが、「身体を変えるのは施術者であって、ただ寝ていればいい」という態度でセッションを受けることです。

「レスポンスの違い」を書きましたが、それよりも「自分で変わる(治す)」という気持ちでセッションを受けてもらえると、そこで起きる反応は、さらなる連鎖的な反応を呼び、それが「大きなうねり」になっていって、「思ってもいなかった変化(例:長年の痛みがなくなった)」を体験できるかもしれません。

音楽のライブ会場に行くだけで、なぜ心がワクワクしてくるかというと、そこには「(同じアーティストが好きで)この瞬間を、自分で楽しもう」という人たちが集まっているからだと思います。

「主体的で、前向きで、オープンな心持ち」があれば、元の「レスポンスの違い」を超えることもあるということです。


「滋養のある」経験

「前回すごく身体が軽くて、かなり変わった感じがあったのですが、1週間くらいでそれがなくなってきました。それは元に戻ったということですか?それとも馴染んできたということですか?私としては、それがずっと続いてくれればいいなと思うのですが...」

こういった感想をもらうことがあります。

ずっと身体の「心地のよい感覚」が続けばいいのですが、日々の生活に戻り、忙しく仕事に追われると、その感覚が段々と薄れてくるような感じがします。

そして僕は、大体こういう話をします。

『それは、素晴らしい腕を持った料理人の料理を食べるという経験や、優れた一流の芸術を鑑賞するという経験や、言葉にならないような感動的な景色を目の当たりにするという経験をすることに似ています。例えば、おいしい料理を食べると、口の中には「おいしい」感覚がありますが、それがずっと続いてほしいと願っても、それは次第に消えていってしまいます。それでも、その余韻をしっかりと味わうことができると、それは自分の身体の意識の底の方に沈んでいって、きちんと経験として保存されます。それがある時に、ふと思い出されたり、そういった経験の数を重ねていくことで、意識の底の方で、それらの経験は互いに化学反応を起こし、発酵され、その人の血肉になっていくのです。そういった経験は「身体化」され、その人を明るく輝かせ、時には進むべき道を示してくれることさえあるのです。そういうことで、その経験を「まさにした感覚」は消えてはいきますが、それはなくなったわけではなく、その経験をする前と後では、まったく違う人間になっているのです。』

僕のロルフィングの腕は、そこまで「一流」のレベルかと言われると、まだまだ道は遠いなと思うのですが、先に書いたような「受け手の方の主体的な参加」によって、僕の持っている能力が引き上げられて、とても「奇跡的な(感動的な)」セッションになることもあります。

「この感覚がずっと消えなければいいのに」と思うのですが、それは自然に消えていってしまうものです。

でも、それは全く消えてしまって、「なかったこと」になるわけではなくて、きちんと自分の身体に「消化」され、「血肉」となっているのです。

それが「滋養のある(糧になる)」経験です。

『若い頃に、「一流」に触れておいたほうがいい』などという言葉もありますが、それと同じようなことです。

なので、そういった経験ができた時には、ただただその瞬間を「味わう(浸る)」ことにしてくださいとお伝えしています。

もしかしたら、セッションがとても素晴らしいものになって、ずっと悩まされていた、いろいろな痛みや苦しみからも解放されて、とても自由で、何か大きな存在と一つになったような感覚になることがあるかもしれません。

そしたら、その「幸福な瞬間」を味わってください。

「そのうち、これは消えてしまうんだろうか」などと考えずに、ただその「幸せな身体の感覚」と共にいてください。

時間が経つと、少しずつ現実の感覚に戻ってきて、「いつもの自分」になってしまったように感じたり、次の日に仕事場に行って、何がゴールかわからない仕事をこなし、身体がまた重く感じるようになるかもしれませんが、きちんとその経験は、自分の身体の底の方に生きていて、「またそれを体験できるかもしれない可能性」として記憶されています。

一見すると元に戻ったように感じられる身体でも、「以前とは、何かが違っている」ので、またロルフィングのセッションをすると、「同じように解放される瞬間」が訪れたり、「そもそもの通常の状態に何か変化」が見られるようになってきます。

今回のBさんも、最初はなかなか身体が苦しい状態だったのですが、何回か「あれ、痛くないかも」という瞬間を味わってもらうのを続けていくと、そういう状態にも「光が指してくる(風穴が開く)」ようになってきて、今では大分身体も変わってきたと、ご本人も感じられるほどになってきました。

ロルフィングは「治療」ではありません。

では、「痛みや苦しみからは解放されないのですか?」というと、そんなことはありません。

身体の構造のバランスが整ってくる時に、そういったものから自由に解放される瞬間があります。

では、「それはずっと続くんですか?」というと、続く人もいれば、また元に戻るような人もいます。

「じゃあ、治療とは何が違うんですか?」というと、そこからはすでに書いたことになりますが、その解放された経験が身体に記憶され、血肉となり、身体が元から変わって、健全な状態に近づいていきます。

「滋養のある」経験を通して、身体がどんどん楽に、快適になって、症状だけの変化ではなく、それを「生み出している土壌」自体も大きく変化していくのが、ロルフィングの魅力かなと思います。

次は「深層のセッション」の最後のセッション7になります。

いいセッションになればいいなと思います。




Yuta

( Posted at:2017年8月18日 )