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モニターCさんの感想(セッション8 | 40代 女性)

Cさんもいよいよ「統合のセッション」に入ってきました。

今まで起きた変化、シフトを「まとめていく」というのが、大きな目標になります。

Sugarloaf+Zig+Zag_12X16.jpg

上の写真は、誰でも一度くらいはやったこと(あるいは見たこと)のある「石積み(Rock Balancing)」です。ロルフィングを学んだボルダーでも、川原を散歩していると、「何だあれは!」と驚くような石積みに何度も遭遇しました。

石ではなくても、テニスボールであったり、トランプであったり、何かしらバランスを取るような遊びは、不思議と盛り上がる世界共通の遊びです。

お友だちのロルファーの佐藤正治さんのブログで、あの不思議なおもしろさと、ロルファーがセッション中に身体を触れている時に感じている感覚との共通点のことが書かれてあって、「なるほど、あの感覚はロルフィングで感じる『ラインに乗る、同調する』感じに似ているのだな」と、膝を打ったことがあります。

下にそのブログに書かれていることを、少し引用させてもらいます。


生たまごを立ててみた
 
立てようと遊んでいると、中に水のような移動があって
 
何度かチャレンジしていると
 
じーっと待っていて少しずつアジャストしてようやく立つ、コネコネ手で触っているうちに立つ
 
というより
 
急に「あぁもうこれ立つな。」という感覚がぽんっっと出てくる。ほら立った。という感じ
 
それまでぐるぐる動くたまごが急に軸の感覚を持ち、立つ
 
というよりも
 
たまごの軸は元々そこにあって、そこに繋がった瞬間「あぁ~立つぞこれは」って

(FANFAREのブログ、「いやはやたまごである」から引用)
 

最後の一文がとてもいいなと思います。

2つのボールを重ねる時なども、そのボールの位置関係を微調整すると、すっと「ライン(軸)が立ち上がってくる気配」を手の中に感じて、「あぁもうこれは立つな」という実感がぽんと現れてきます。

身体を触れている時にも、「ライン」が「現れてくる可能性(気配)」というのが身体の構造には元々あって、それと「つながる(乗る、同調する)」感覚が出てくると、そこに「ライン」が立ち現れてきます。そしてその時には、構造の中を構成している「粒子」が整列し始めて、中を巡る「流動体」も満遍なく循環し、「外から見える構造(姿勢)」も整ってきます。

これを「量子論」という分野の難しい言葉を持ち出して説明すると、「波動関数の収縮」のようなもので、ラインはまだここに見えてはいないけれど、「現れてくる可能性がある位置関係が無数にある(その確立は波のように表現される)」ということになって、そこに「観測者」の私がいて、「ここにしかない1つのライン」というのが「観察される」ことで、「無数に存在していた確立が収縮され、1つになる」ということが起こります。

人の身体の場合は、その構造が「生きている」ので、「観察される瞬間」には、その物体の中を構成している粒子も、中を巡るものも、外の構造の形も「整い、秩序立つ」ということが起こります。

卵の場合でも、「あぁもうこれは立つな」という感覚が出た時には、外の殻の形は変わりませんが、中を満たす液体は「ちょうどいい感じ(秩序を取り戻す)」になって、そして「軸」が現れてきて、すっとそれに支えられるように「立つ」卵を、「観察する」ということになります。(そして、なぜか「おお!」と、観察したみんなが感動します。)

そんなに難しいことは考えなくても、突然「あぁもうこれは立つな」という感覚が出てくるというのは、みなさんも実感としてあるかなと思います。

統合のセッションでは、「まとめていく」のが目標になると先に書きましたが、まるで写真の石の位置関係を、「全体のバランスの中で調整するように」、身体の構造のバランスをまとめていきます。そして最終的には、身体を支えてくれる「ライン」が立ち上がってきて、身体の構造が「(自らで)立つ」状態になるようにガイドしていくのが、「統合のセッション」では大事になっていきます。(特定の石にだけ注目して調整すると、全体のバランスが崩れてしまいます。目線は、「全体に」です。)

前置きが長くなりましたが、Cさんのセッション8の感想を見てみましょう。

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8回目

まずは自分なりにここまでの変化を確認しようと思いました

一番は姿勢がまっすぐになって立てること
そのとき土踏まずの感覚を意識して立ったり歩いたりしていること
そして頭痛の頻度が半分以下になっていたこと

それと半年ぶりに顔を合わせたお友だちに一言目に言われたことが
『目が大きくなっている~!』です
実はロルフィングの翌日にいつも変化がなにかしらある私ですが気のせいかなって思っていたことがあって、それが翌朝の鏡を見ると『目が大きくなってる』ことです
浮腫が取れているだけなのかよくわかりませんが第三者に指摘された変化なので間違いないと思います

統合の8回目
少し前から不具合が出てるところもありそれが右肩の肩こりがひどく何年ぶり?って言うくらい辛い
整形で治療を受けている肩の痛みとは全くの別物
それは今回のセッション後は一度も感じてません
ちゃんと統合された証なのかも知れません

それと今回のセッションでは目をつむっているのにずっと視界が明るく目を開けていたっけ?と実際に目を開けて確認したほど明るく白く感じました
そして何度も夢うつつの状態でオムニバスの映像が何度も流れたのにセッションが終わって目を開けたらひとつも内容を覚えていなくて不思議でした

帰り際靴を履いてフェスタの扉を開けて歩き出したとたん思わず声が出て大友さんに言いました
『軽っ!』足がとにかく軽かったです
足というか体全体が軽くて気持ち良かったです

あと二回楽しみにしています

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「あれ、何か変わったね」と、周りに言われる瞬間

感想の中に、久しぶりに会った友人が身体の変化に気づいたエピソードが書かれてあります。

10シリーズが進んでいくと、どんどん身体が元々の自然な状態になってくる実感は出てくるのですが、それはあくまで「主観的」なもので(もちろんそれが一番大切なのですが)、「こうであってほしい」という思い(バイアス)が入っていて、実際にはそんなに変化していないという可能性もあるかもしれません。

そんな時に、身近な家族や、仕事仲間、親しい友人などが、「あれ、何か姿勢良くなってない?」などと言われることがあります。

それはある程度「客観的」な評価でもあるので、そういうことが起きてくると、大分身体も変わってきたのかなと思ってもらってもいいと思います。(もちろん、それにも「お世辞(社交辞令)」が含まれている場合もありますから、純粋に「客観的」とは言えないかもしれません。)

今まで5年ほどロルフィングのセッションをしてきて、そうやって「第三者が気づいてくれる」というエピソードをクライアントさんが教えてくれることがあったので、それをいくつかシェアしたいと思います。

・舞台で演劇をしていて、ボイストレーニングをずっと受けていたのだが、厳しい先生なのでなかなか先生も納得してくれず、自分も先生の求めていることに応えることができずにいたが、10シリーズが終わる頃に、「声が変わってきた」と評価された。先生にはロルフィングを受けていることは伝えてはいなくて、純粋に「声の質感」だけで変化を感じてもらえたので、身体の構造が整うことで、そういったものも変化して、わかる人にはそれがわかるのだなと思った。

・80歳を超えて、デイサービスでいつもマッサージをしてくれている人が、ベッドに寝ている姿勢も違うし、マッサージしていても身体の感触が違うし、何よりも大きく曲がった姿勢が、ピンと伸びてきたので、「何か特別なことをしているのですか?」と聞いてきたことがあった。

・ある日突然、旦那さんが「何だか肌がすごくふかふかと柔らかい感じがする」と、ハグをする時に言ってくれた。

・友人と会った時、「この前、街で見かけたんだけど、あまりにスッスと歩いていて、追いつけなくて話しかけられなかった。」と言われた。そんなに自覚はなかったけど、歩くのが早くなっているかもしれないと思った。

特にロルファーとしては、同じような業界の人(ボイストレーナー、マッサージをしてくれる人)に気づいてもらえるというのは、嬉しいことだなと思います。そして、「何がロルフィングで行われているのか」が気になって、実際にセッションを受けに来てくださる方もいます。

Cさんにも友人が気づくような変化が自然に起きてきているようで、今までの積み重ねが出てきているなと思います。

ロルフィングを始めたアイダ・ロルフさんは、こんなことを言っています。

「星を変えずに、空を変えなさい」

ロルフィングはすごくシンプルなアプローチで、個別の症状(星)にフォーカスしているわけではなく、もっと大きく全体的なところ(空)に目線が置かれています。

そこで起きる変化というのは、「時間をかけながら熟成(醸成)され、然るべき時に、自然に目に見える形で現れてくる」もので、一瞬で魔法のように変わるというものでもなく、こちらの思惑(考え)でコントロールして起きるものでもありません。

Cさんも統合のセッションに入ってきたので、自然に「ライン」が現れてくることで、まっすぐに立てるようになり、特に頭痛に対してのアプローチをしてきたわけではありませんが、その頻度も減少してきているようです。

今回は、身体が何か「メッセージ」を持っていたようで、それを「右肩の肩こり」として表現していたようですが、それもセッション後には、きちんと納得してもらえたようでした。

最初の方に書きましたが、「まとめること(統合すること)」が目標になるので、「全体のバランスを見ながらの微調整」をすると、それを「貫く一つのライン」が出てきて、身体がそれに支えられ、余計な筋肉を働かせなくてもよくなり、結果として身体が「軽く」感じられます。

ちなみにですが、目を閉じていても、「白い光で包まれるように、明るく感じる」というのは、身体的にも、精神的にも、スピリット的にも「統合」されてきて、「より高いステージ」に進んでいることを示しています。

自然に周りの人が気づくような変化も出てきていますし、さらにその統合が進むように、次回のセッション9も楽しみにしたいと思います。


[参考]

「量子論的な視線」から、ロルフィングの「ライン」に関しての説明を、もう少し詳細に書いてみました。

みなさんのイメージを膨らませる材料になればなと思います。

「重力というエネルギーが働いている重力場に、身体という具体的な構造が存在すると、その身体の構造の中には、ラインが現れる可能性、気配が、常にあるということになります。それに観察者であるロルファーが同調できると、ラインがまるで本当にそこに実在するように現れてきて、構造の中を構成している粒子も秩序を取り戻し、構造を巡る流動体も偏りも、滞りもなく、流れるようになり、外から見える構造の形も適切な状態に落ち着きます。そして、それは瞬間的に、同時並行的に起こります。つまり、そこに観察者は、外の構造の形も、中を流れるものも、それらを構成する小さな粒子にも秩序があり、そしてそれを1つ貫く、生き生きとしたラインを観察するのです。ライン周りに、すべて要素が循環し、それらは秩序を保ちながら、消えては浮かぶ代謝を繰り返し、生きた構造としてそこに存在しています。ラインという現象を、目撃したのです。」




Yuta

( Posted at:2017年6月19日 )