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モニターCさんの感想(セッション3 | 40代 女性)

今回は、Cさんのセッション3の感想と、その説明、解説になります。

まずはCさんの感想を見ていただいて、気になるところを後で書きたいと思います。

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3回目を終えて

自分の体がロルフィングを素直に受け入れてすっかりリラックスしているような感じ

それでも前の晩は痛めていた右肩が痛みあまり熟睡できない状態でした

それが左の肋骨の辺りを触ってもらっていると何故か右肩がじーんじーんと痛みだして『痛い~』と思いつついつもの夜間痛と少し違う痛み方に不思議な感じ
左を触っているのに何故だろう?

何かが伝わってきているような?
反射的な?

痛みにも慣れて眠くなりなんだか終わるとすっかり痛みもとれ動かすのも楽です

そして夜も痛みませんでした

いままで自分の肋骨なんて意識して考えたことなかったなぁ
肋骨って大事ですね
少ししなやかに動かせてる感じです

そしていちばんびっくりしたのはいままでうつぶせで寝るときに左にしか顔を向けられなかったんです 
右の方に向けると首が辛くてとてもじゃないけど眠れない
それが右に向けても眠れそう!なくらい楽
それに気づいたのは昨日の夜です
なので大友さんに伝えるのも今日初めてです
ロルフィングから三日目

毎回何かしらのプレゼントをいただいております

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動物や赤ちゃんという、「純粋な命」に触れるように

Cさんのからだも、少しずつ僕のするロルフィングを受け入れてくれている感じがします。

ロルフィングは、その人の「あたま」にではなく、「からだ」に話しかけるので、動物だったり、赤ちゃんと仲良くなるのに似ています。

動物も赤ちゃんも、「言葉を使ってコミュニケーションしない」というのが共通で、雰囲気であったり、触れられる感触を通しておしゃべりをします。

そういうのがすごく自然にできて、どんな動物、赤ちゃんにでもすぐに好かれて、仲良くなれる人もいますが、反対にそういうのが苦手な人は、頭でいろいろと考えすぎてしまって、それが向こうに伝わって、泣いたり、逃げられたり、不快感を示されたりします。(よく犬にいきなり吠えられたり、赤ちゃんにギャン泣きされている人いますよね。笑)

アイダ・ロルフさんも、赤ちゃんにロルフィングするのが好きで、まだ生まれて間もない赤ちゃんにワークする写真は、アイダさんの写真の中で一番好きな写真です。

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何かおしゃべりをしていそうなアイダ・ロルフさん

「赤ちゃんにロルフィングする必要があるの?」と、疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、お母さんのお腹の中に包まれていた時には、お母さんと赤ちゃんは、まさに「一体」です。それが、狭い産道をくぐり抜けてきて、お母さんから「分離」されてしまうのが、「出産」ということになります。

人間にとっての最初のトラウマは、「バーストラウマ(出生トラウマ)」だという考えもあります。

お母さんの羊水という海の中では、光は薄く、聞こえてくるのは、優しい母親の心音だったり、篭って響いてくる周りの音で、栄養も満たされています。もちろんお母さんの愛にも包まれています。そこには赤ちゃんに必要なすべてがあります。それがお腹から出てくると、まぶしい光、聞いたこともない音、自分の重さを感じさせる重力、空気など、一気に多くの刺激に晒されてしまいます。(大人ながらに「それは怖さを感じるよな」と思います。)

出産がスムーズにいけばいいのですが、産道に引っかかたり、へその緒が巻き付いていたり、逆子だったりすると、頭を吸引器で吸われたり、大きな力で引っ張り出されることもあります。それで「赤ちゃんには、何も影響はない」と考える方が、よほど無理があるように思います。

話が少し逸れましたが、そうやって生まれきた赤ちゃんの身体には、わずかながら「構造のいびつさ」がある場合があります。

そのことにアイダ・ロルフさんは気づいていて、そこに働きかけをしていたのです。まだまだ生まれたばかりで、身体は「ゆるゆる」としているので、そんな大きな圧、力は必要ないですし(どちらかと言うと、「意図」を使います。)、ワークする時間も短いものです。それくらいで、わずかないびつさは改善してしまいます。

僕自身も、自分のこどもが片方しか振り向かないクセがあったので、首の辺りを数分触ったら、どちらの方向にも振り向けるようになりました。わざかな働きかけでも、最初の内にしてあげると、その後が大きく違ってくると思います。

そんなアイダ・ロルフさんが、最初に育て上げたロルフィングのインストラクターは5人いて、その中の「ジム・アッシャー」さんが、同じく赤ちゃんにワークする動画を見たことがあります。その時に僕は感動してしまいました。

赤ちゃんは3ヶ月ほどで、まだ仰向けに寝て、もにょもにょと動いているだけです。

そこにジムさんが触れていくのですが、その手が「まるで別の生命のように」動くのです。伝わる人には伝わると思いますが、「風の谷のナウシカ」で、王蟲がナウシカを黄色い触角で治療するときのような感じで、「命と命とが響き合っているように」僕には見えました。とても印象的な映像でした。

赤ちゃんや動物に、簡単なワークをすることがありますが、「命と命が純粋にじゃれ合う」ような感じなります。僕が変に何かを考えてしまうと、途端に逃げられたり、嫌がられたりしてしまいます。(まるで「座禅」のようです。)

Cさんのからだとも、深いところでコミュニケーションして、そしていい変化が起きてきているので、この感じで進んでいけたらいいなと思います。


肋骨って大事ですね、少ししなやかに動かせてる感じです

昨年、理学療法士で有名な、山口光國さんのセミナーに何回か参加させてもらいました。山口さんの代名詞と言えば「肩、肘」なのですが、「明らかに肩(または肘)関節に、構造的な破綻がなければ、肩関節を触るのは最後です。」とおっしゃっていました。

肩、肘のゴッドハンドと呼ばれている方が、最後の最後にようやく肩、肘を触るといういうわけです。では、まずはどこを触れるのでしょうか。

それが「背骨と肋骨」だそうです。

竹のようにしなやかに動く背骨」と、「自由に形を変えることができる肋骨」を獲得することができれば、ほぼほぼ肩、肘は触らなくても、そこにある問題は解決することが多いのだそうです。

ロルファーの僕からすると、「そりゃ、肩だけで動くわけではないだろうから、その周りの柔軟性、可動性も大事だろうな。」と思ったのですが、それが西洋医学ベースの、理学療法士さんの口から出るとは思いませんでした。(てっきり、肩、肘のめちゃくちゃマニアックな触り方を教えるセミナーなんだろうなと思っていました。笑)

僕らは何気なく腕を上げて、肩を使う動作をしていますが、仮に背骨に針金を入れて「まっすぐな棒」のようにしてしまうと、腕は上がらなくなってしまいます。

同じように、コルセットのようなもので肋骨を「がちがちに固定」してしまうと、それでも腕は動きづらくなり、肩が回らなくなってしまうのです。

しなやかな背骨と形の変わる肋骨は、相補的な関係で、独立して起きることありません。(この身体の中に、独立で起きることはありません。すべてはつながり合っています。)


上の動画を見てみてください。まさに「竹のようにしなやかに動く背骨」と「自由に形を変えることができる肋骨」が表現されています。

タイトルにもありますが、「Intrinsic Movement(内在性の動き)」です。外側にある大きな筋肉ではなく、内側の奥にある小さく細かな筋肉によって生み出される、繊細で、流れるような動きです。

こういった背骨と肋骨があれば、肩、肘は自由に動くことができます。Cさんの肩の症状がましになってきたのも、そういった理由なのではないかなと想像します。

なかなか動画のように動くのは難しいかもしれませんが、どんな人でも10シリーズを受けると、それに近いクオリティの動作を自然に行えるようになります。(しっかりとロルファーがガイドするので安心してください。)

人間には「ミラーニューロン」というものが備わっているので、相手の動きを見ているだけでも、その動きを生み出す脳の部位が「鏡写し」のように反応してくれます。こどもはそうやって、大人の動きを見ながら、いろいろと学んでいきます。

上の動画を何回かただ眺めるだけでも、みなさんの背骨と肋骨には刺激が入ると思います。僕も見ているだけで、自分の背骨、肋骨がモニョモニョし始めました。

ぜひぜひ何回も繰り返して見てみてください。きっとみなさんの身体に変化が現れると思います。

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Cさんの第1章も終わりました。

身体を素直に明け渡してくださるので、とてもいい反応が出てきています。身体には自然の智慧が備わっているので、勝手に元のあるべき状態に戻っていってくれます。本当に賢いなと思います。

そんな素晴らしい身体の可能性を信じて、これからのセッション4〜7も楽しんでいけたらなと思います。




Yuta

( Posted at:2017年2月22日 )